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ホンのつまみぐい

いろんなもののファンをやっている人が、日々のよしなしごとを綴っています。

山岸凉子展 「光 -てらす-」 ―メタモルフォーゼの世界―@弥生美術館

マンガ 美術・展示
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竹宮惠子の自伝には、まだ20代の山岸凉子がスッと現れては一言かっこいいことを言い残して去っていく場面がいくつかあり、その存在感が作風にぴったりでゾクゾクしたものでした。 
少年の名はジルベール

少年の名はジルベール

 

 

そんな山岸先生の原画展。会場は近年マンガ関連展示の多い弥生美術館。 
 
初期作品からすでに透明感のある大人びた色合いのカラーを描いていたのが印象的でした。 
 
アラベスクの原画が多めだったのが個人的にうれしかった。一番読み返している山岸作品なので。ノンナが最後にラ・シルフィードを踊るところが展示されていてワクワクしました。
 
「蒼ざめて透明な真のロマンチックバレエを!」
 
あの霊性漂う点描で描かれたノンナの姿を見せておいて、ステージから降りた彼女が皆の賞賛を受けて「うん、あたしもそう思うの」って普段通りのほわっとした顔で返すのが、クールかつ人間らしくていいんですよねえ。新作の「レベレーション」もそうですが、オカルトとドキュメントを融合させることに成功している不思議な作家。 
 
アラベスクってバレエマンガの歴史年表的には初期の範疇の作品だと思うのですが、もうこの段階で表現に関わる人間のすべてが出そろっているのが恐ろしい。 
 
もちろん、日出処の天子を中心とした日本を舞台とした作品の原画も充実していました。多くのファンにとってはこっちがメインなんだろうな。日本画から学んだものをマンガに落とし込んでいくーーそこにマンガの画面っぽくないなんて遠慮は一切なしに!ーー様子がかっこいいです。 
 
そもそも私、皇子の顔も最初怖かったし、あれを読者に認めさせた山岸先生はすごい。皇子の髪の艶描写は必見です。
 
1・2階が山岸展、3階はコレクション展の高畠華宵特集だったのですが、山岸展見た後だと女の子の顔が1パターンしかないのが物足りなく。 
 
私設の美術館なので照明やガラスケースの構造も含めて展示環境がいいとは言えないのですが、竹久夢二も見られるし、雰囲気込みで楽しめる内容ではないでしょうか。 
 
山岸凉子展 「光 -てらす-」 ―メタモルフォーゼの世界―

会   期 2016年9月30日(金)~12月25日(日)
開館時間 午前10時~午後5時 (入館は4時30分までにお願いします)
休 館 日 月曜日
※ただし10/10(祝月)開館、翌10/11(火)休館
料   金 一般900円/大・高生800円/中・小生400円
竹久夢二美術館もご覧いただけます)

山岸凉子画集:光

山岸凉子画集:光

 
レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)

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山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)

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アラベスク 完全版 第1部1 (MFコミックス)

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