ホンのつまみぐい

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「性風俗業除外の問題について思うこと」についてコメントを寄せました

 4月にストリップ劇場の営業自粛についての記事を書きました。

nlab.itmedia.co.jp

 

 その頃にすでに「職業差別による性風俗業の支援からの排除」については把握していたのですが、この後、さらに持続化給付金でも不支給とされていると知りました。

 とはいえ、知って何をするでもなかったのですが、「ナイト産業を守ろうの会」という団体にツイッターをフォローされたことをきっかけに、不支給要件撤回の運動に微力ながら関わっています。

 下のアカウントの方と何度かDMでやりとりさせていただき、信頼できる方だと思い、できる範囲で問題の可視化などに協力させていただいています。

https://twitter.com/FU_KEN2020

 

 現在ライターの名義でコメントを寄せています。

blog.livedoor.jp

 私は性風俗業従事者ではないですが、自分の仕事とは関係なく「大多数の国民は性風俗業を悪いものだと思ってるので、税金使うのもったないんでつぶれそうになってても金は配りません!」というロジックで性風俗業を持続化給付金の支給から外しているのが許せません。

 日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」とあります。

 政府は現状に対応し、国民の生活を守る義務があります。

 性風俗業を不支給対象とすることにより、「生活が苦しいため、高い感染リスクを理解しながらも労働しなくてはいけない」人や、「廃業せざるを得ず、金銭的な理由で生きていくのが難しくなる」人が増えるのは目に見えています。

 また、性風俗関連の支援の話をすると、よく「暴力団とつながってるんじゃ?」という人が現れますが、それは警察が暴対法などで対応すべき問題です。しっかりと税金を払い、労働者の保護を目指している健全な事業者を支援から遠ざけるのは、むしろ労働者を搾取する悪質な事業者を延命させる手助けになってしまいます。

 性風俗事業者も国民であるという当たり前のことを、市民も政治家も理解し、対応すべきです。

 

  私はとおりいっぺんの言葉で話してしまいましたが、踊り子の牧瀬茜さんの言葉と、匿名でコメントを寄せている利用者の方の言葉が心に残りました。

 

私はストリップ劇場で踊っています。ストリップ劇場も持続化給付金の不支給要件に入っており、納税しているにも関わらず、自粛に応じたにも関わらず支給を受けられない状況です。この差別はおかしいと思います。ある劇場の方は「これじゃ国民じゃないと言われてるようなものじゃないですか」と話していらっしゃいました。
 また、マスクにはじまった、このコロナウィルスの対策の補償や給付には、職種の他、国籍による差別もあり、それもおかしいと感じています。国がそういう線引きをすることによって、差別や差別意識が社会により広がっていくと思い、やめてほしいです。性風俗産業に携わる一人として、またひとりの市民としてこれらの差別に反対します。

 

blog.livedoor.jp

 

私は精神障害を患っています。

一時期追い詰められていた時期に自死を考え、最後にやってない事をしようと思いソープを利用しました。

私の事情などは伝えていませんでしたが、対応してくれた女性がとても素敵な人で人肌に触れて思い直したことがあります。

私を救ってくれた職業に着いている方、また業種が救済の対象外となっている事にとても憤りを感じています。

職業によって差別されるなど断固としてあってはなりません。

全ての人、全ての業種が救済の対象となるべきだと考えています。

政府には賢明な判断をお願いします。

 

blog.livedoor.jp

 

 このほかに、署名活動にも協力させていただきました。

 

note.com

 

 こちらの署名は本名・住所が必要で、しかも手書き必須(複製による水増し防止のためと思われる)のため、親兄弟に協力を仰いだほか、SNSでも「名前と住所を教えていただければ私が署名を郵送します」と呼びかけました。

 結果、6名の方のお名前を、SNS経由であずかりました。連絡してくれたのは皆、私と直接あったことのある人でしたが、一度会ったきりなのに、ご家族に呼びかけて3名のお名前を預けてくださった方もおり、本当にありがたく思いました。

 ちなみに、こうした「SNSを通して名前を預かる」という署名の集め方は、シュン太郎さんという方のツイートに触発されたものです。彼女が別件で補償についての陳情書を作成する際に、ツイッター経由で名前を預かり、署名用紙に記入していたことにならいました。

 こうした姿勢を目にしていたことにより、署名数を増やすことができたこと、大変感謝しています。このような政治のための行動がプラスに伝播していくといいなと思います。今回呼びかけの内実をブログに記録したのも、自分の行動が誰かの参考になればと思ってのことです。

 ところで、この件で名前を預けてくださった方はすべて女性でした。また、「署名は大変かもしれないので、せめてRTしてほしい」ともSNSで呼びかけましたが、ストリップのお客さんの反応はびっくりするくらい少なかったです。

 私が女なので署名を預けるのは気が引けたという事情はあるかもしれませんし、ネット上で反応はしなくとも何かの対応はしていたという人もいるでしょうが、正直なところ、普段からストリップの芸能としてのすばらしさや、サードプレイスとしての価値を語る人々が、こうした活動に目を向けないことに疑問を感じました。

 それぞれの関わり方があるとは思いますが、今ストリップに必要なのは一体何なのか、お客さんそれぞれにもっと多角的な視線で考えてほしいと思います。

 ナイト産業を守ろうの会にお送りした署名は、中小企業庁に手渡されました。詳細は下記の記事をご覧ください。尾辻かな子議員、本多平直議員、田村貴昭議員が立ち会っています。

note.com

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このままでは命を絶つしか… なぜ、風俗業は持続化給付金の対象外? 中小企業庁「過去の政策との整合性がとれない」

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