ホンのつまみぐい

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1年でやっと耳がよくなってきた

 でんぱ組.incに出会ったのをきっかけに音楽を能動的に聴くようになって、やっと1年が経つのだけど最近音に対する感受性が急激によくなっているのを感じる。

 その自覚は、数年前に「なんとなくいいなと思っていた曲」を聴きなおした時に訪れる。
 なんとなく聴いていた曲がとても繊細で濃密で、そして個性的な音の組み合わせでできていることに気がつくのだ。

「この曲のこの歌詞にはこの澄んだピアノしかない」とか、

「こんなごちゃっとしたヤンチャな音の集まりだったんだ。だからこそ踊りだしたくなるほど気持ちがいいんだろうな」とか、

 とにかくいろんなことに気がつくようになる。

 音の組み合わせと演奏者のクセが合わさって曲ができる。歌がある場合は、声と歌い方と曲が絡み合う。

 当たり前のことに今いちいち感動していて、退屈しない。

 安いイヤホンをPCに指して聴く音楽ですらこんなに発見があるのだから、実際に音楽を始めてみたり、分析する習慣を身につけたら毎日楽しくて仕方がないだろうな。

 しかし、耳がよくなったことをふっと自覚するのに1年かかっているということは、身体が感受する力を身につけるにはそれなりの時間がかかるということの証左なのかもしれない。