10月6日の土曜日、横浜市と大和市にまたがる巨大な団地、いちょう団地のお祭りに行ってきた。
この団地には昔仕事でお世話になったTさんご家族が住んでいて、ご自宅にお邪魔したことがあった。
その時にTさんが「いちょう団地に住むと決めたきっかけは団地のお祭りだったんですよ」と話してくれて、一度行ってみたかったのだ。
いちょう団地は1980年、大和市にベトナム、カンボジア、ラオスからのインドシナ難民のため定住支援施設「大和定住促進センター」が開設されたことをきっかけに、さまざまな国の人が住む団地になっている。だから、お祭りの屋台も国際色豊かだと聞いていた。
いずみ野駅から遠くて、一時間に3本くらいしかバスが来ない。初めて行った時は何となく歩いて行って、30分以上かかったことを思い出す。途中の畑の直売所でバカでかいズッキーニを買ったのがいい思い出だった。この日はバスで。
到着してカラオケ用のでかいやぐらを通り過ぎると、焼き鳥と焼きそば、バザー品中心の日本人屋台の奥にカンボジア、ベトナム、タイ、中国料理の屋台が。
必死で食べていたので写真が少ない……。
いわゆる日本向けに洗練されたお店では味わえない酸っぱさや甘さが強烈で食べていて楽しかった。
値段はだいたい一皿500円で、「お買い得!」ではないけど、固めの豆腐を煮含めたものとか、モツの炒め物とか、かなりすっぱめのトムヤムクンとか、いちいち刺激的。
バインミーのパンがいわゆるフランスパンともちょっと違う独特のバリサク感でめちゃくちゃよかった。バインミー自体は探せば食べられるところがたくさんあるけど、あのパンの歯ごたえのバランスみたいのはあんまりなさそうだなあ。
お世話になったTさんはマッサージの店とおもちゃのお店を出していた。
お子さんがプラ板で作ったキーチェーンと、いちょう団地の写真を入れたキーホルダー。それから、紙のお面や古着。どこかで仕入れて来たらしいピカピカ光るアクセサリーや、バクチクがパンパンなる子ども向けの拳銃なんかを売っていた。
お子さん作のキーチェーンはお小遣いになるとのことで、ひとつ100円で購入。
バクチク拳銃は団地で流行っているようで、あちこちからパーン!パーン!という音が聴こえていた。
いちょう団地の手作りキーホルダーは、小学校か塾か不明だが、とにかく生徒らしき子どもたちを従えた男性と、その生徒の1人で、ちょっと前まで団地に住んでいたという女の子が買っていくのを見届けた。
南米ツールっぽい彫りの深い顔の女の子が、真剣な顔で「私この前までここに住んでた」と言いながらキーホルダーを買っていくのも、生徒に促されながらお金を出した男性が「千円札使っちゃうんだ!」と言われてるのなんだかよかった。
Tさんご夫妻は人望があるのでいろんな人が訪れていた。
暗くなってからTさんのお子さんとお友達のお子さんの女の子2人が懸命に店番をはじめ、「安いですー」「そうでもないですー」と叫び始めた。
それを見て、遊びに来たバンドマンのSくんが、「安いの?高いのどっちなの?」と聞きながら、本当にニコニコした顔で「高いですー。すごく高いですー」と合いの手を入れていて笑ってしまった。
勝手にスピーカーを設置してレイブするカンボジア人がいたり、野良ライブが行われたりしていて、なかなかカオスだった。
Tさんは踊るカンボジア人に「最近日本ダメだ!前はよかったのに。お前らががんばれ」と言われたらしい。がんばります……。
セクシーなギャルがてっぺんに乗ったお神輿の通過を見届けて帰った。
翌日は子どもたちのダンスやカンボジアのウエディングファッションショー、中国語のカラオケ、ラオス、カンボジア、ベトナムの踊りなどや、炭坑節が行われたらしい。
最後の写真はTさんがyoutubeで作った東南アジア各国のプレイリスト。