ホンのつまみぐい

いろんなもののファンをやっている人が、日々のよしなしごとを綴っています。

川崎駅の東と西

SPECIAL OTHERSを観にラゾーナ川崎に行った。

 

ラゾーナは川崎駅西口にある神奈川県屈指の巨大ショッピングモールだ。

 

休日ともなると市外どころか県外からも大量の人が訪れ、多くの家族が車で出向いて買い物をし、フードコートでご飯を食べて帰る。

 

でっかいモールの中央にある屋外広場は、屋根の着いたステージを円形の人工芝が取り囲んでいて、スペアザファンだけでなく、買い物を終えたであろう多くの家族が集まっていた。

 

芝の上で走り回る子供と一緒に聴くアコースティックのSPECIAL OTHERS。これがよくないわけがない。スペアザファンも通りすがりのお客さんものんびりと音を楽しんでいて、まるで楽園にいるようだった。

 

スペアザのファンは「地に足の着いた音楽好き」という雰囲気の人が多く、品のいい素朴さにあふれている。きっと、今までもこれからも同じように彼らの作る音楽と過ごしていくのだろう。普段はうっすらと焦燥感の漂う地下アイドル現場やクラブにいるせいか、その翳りのない幸福感が強く沁みた。

 

一方で、ラゾーナの出来る前、もう15年ほど昔に川崎駅東口側のテナントで働いていた自分としては、ちょっと複雑な気分にもなった。

 

東口側はBADHOPの生まれた川崎区側。つまり、ガラの悪い方だ。区の境は京浜東北線の線路に沿って引かれていて、東口は川崎区、西口は幸区(さいわいく)にきっぱりとわかれている。

 

働いていた頃はビル周辺の様子しか知らなくて土地の特徴には疎かったけれど、たしかに昔も今もどこか散らかっていて、翳りのない場所とはお世辞にも言えない。

 

その後、私は同業界の別業種につき、改めて東口のお店にうかがうことになった。東口の店にとってラゾーナ出店の影響は大きく、店舗ごとの自助努力では補いきれないものがあった。ラゾーナの出店だけが理由ではないだろうが、かつてお世話になった店舗の中には、閉店したところもあれば、親会社が変わったところもある。

 

仕方のないことではある。私だって子供がいたらラゾーナの芝生で遊ばせるはずだ。ちょうどいい値段設定の店が一つに集まるモールは便利だし、この日だってシャツを2枚買った。行き届いた使い勝手のいい店に人が集まるのは当たり前のことだ。

 

でも、ルポ川崎のトークイベントで聞いた「川崎の不良は『ラゾーナとか雑魚っすよ』と言う」話にも、少しだけ共感してしまうのだった。

 

優しいけれど緊張感のあるアコースティックを聴き、幸せそうな顔でくつろぐ人々を観ながら、ショッピングモールでは歌われないであろう音楽のことが、頭の隅に居座っていた。

 

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ルポ 川崎(かわさき)【通常版】

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GANG PARADE「GANG 2」リリースイベント@タワーレコード横浜ビブレ店

開始直前に着いたら、私がこの店で見た中で一番というくらい人がいました。しかも若い子や女の子で一杯。本当に売れてきている感があって、なんだかしみじみしました。もちろん姿ほぼ見えず。

 
被せが強すぎて声だけだとピンとこなかったのですが、舞台袖のライブが覗ける場所に移動したら、息のあったダンスとお客さんの顔をきちんと見ながらの楽しそうな表情がとても力強く、アイドルっていいなあという素朴な気持ちになりました。Plastic 2 Mercyのサビで、狭いステージの上をそれぞれが笑いながら飛び跳ねているところとか幸福感がすごい。テラシマユウカちゃん、自撮りはクールだけど笑顔がくしゃっとしてていいですね。ノンMCなのも印象的でした。もう担当とかいう時代ではないのか。

 

GANG2は「大なり小なりの針の山」の韻や「幾多のドラマから選択を迫られて」の「た行」の連続など聴き心地の良い言葉選びと、悩みを率直に出しつつ前を向く歌詞が、シンプルな曲調にうまくはまってて、かなり好き。今までの曲って前のめりすぎて、年齢的にちょっと気持ちを乗せづらいところがあったのですが、いい意味でスッと入ってきて長く聴ける曲になってると思います。


舞台袖だったため、ライブ後にメンバーが一旦控え室にはけていくのが見えたのですが、見守るオタクを振り返ることもなく荒い息のまま通り過ぎていったのを、楽しそうに観ていた高校生くらいの女の子たちが「ちょっと怖い」と言っていたのが逆によかったです。

p.s イベント後に公開されたインタビュー3本、それぞれとてもよかったです。一致団結して振付を揃えていくところから一歩先に進んで、今はお互いの個性を活かせるようになったという話が素敵。

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GANG 2

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GANG 2 [CD+DVD](初回限定盤)

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O’CHAWANZ 「TRAILER 1」 リリース記念インストアイベント@タワーレコード渋谷店6階

記憶も薄れてきたころですが備忘録的に。

 

のんのんれめるちゃんが辞めてどうなるのかと思っていたO'CHAWANZ。新メンバー募集かけてたなと思ったら、いつの間にかWEST SIDE PRINT CLUBがスタート。そのWEST SIDE PRINT CLUBには彼女のサーブのあおぎさんがゲスト参加し、結局WEST SIDE PRINT CLUBのメンバーでO’CHAWANZを再開することに。SALさん、相変わらずゆるいな~。


WSPC / WEST SIDE PRINT CLUB


I・YA・DA / O'CHAWANZ

タワーレコード渋谷店のヒップホップコーナー奥がリリイベ会場。スペースいっぱいになるくらい人が集まっていてちょっとびっくりしました。

 

ライブはあおぎさんを加えてWEST SIDE PRINT CLUBをやってからO’CHAWANZという流れ。

 

「音が大きすぎて、かぶせじゃないのに声がちゃんと聴こえない」というゆるさでした。ただ、MATのしゅりちゃんとコラボしたという曲は音量も適切で、今風の音に「おっ」となりました。ららちゃんのポエトリー力が生きていた。ほかはわりと盛り上がりを重視する曲だから音がでかくなりすぎてしまったのか……。

 

MCでららちゃんがあおぎさんの趣味を聞いたところ、キックボクシング(たしか)だというので実演の流れになったところ、あおぎさんがステージから落ちてすごい音がして一見場が凍るというハプニングもありましたが、大事に至らず最終的にはゆるい空気のまま終了。

 

全員「アイドルでてっぺん取る!」というタイプではなさそうなので、これくらいゆるいのがいいのかな。とはいえ、集まった人の数に驚いて、喜んでいるメンバーにはほっこり。アイドルにもいろんな形があるなと実感した夜でした。

 

 

チームamiinAは絶対に私たちを裏切らない/amiinA 1st one man LIVE 『Griffonia〜World of the beginning〜』

amiinAワンマン、本当によかったですね……。

ワンマンって、楽しみは楽しみだけど、だいたい謎の緊張感あるじゃないですか。

この人たちは自分の期待を超えてくるのか? あるいは、ここにいる皆を楽しませることができるのか? とかいろいろ。

節目のライブしか観てないライトなオタクだからもあるとは思うものの、この日の開演前にそういう不安は一切なかったし、パンパンになったフロアも純度の高い期待に満ちていたと思います。

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開始前、舞台にはamiinAの文字が白で書かれた薄いスクリーンが張られて、ステージ上のしかけは見えず。

幕が上がると、舞台天井近くにお盆のような巨大な円が設置されていて、それに手を伸ばすかのように左手に稲妻の形、右手は木の形を模したセットが用意されていました。

この不思議なセットに映されたVJが本当に美しかった。

多くはamiinAがこれまでずっと提示して来た旅というコンセプトを想起させるもので、森林や宇宙、青空、などの中を2人が駆け抜けていくのがとても壮大でした。

パッと見巨大なミラーボールのようにも太陽のようにも見える円の中には、曲に合わせて時計、惑星、地球など様々なイメージが投射されていきます。

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※終演後写真です

そして、VJが曲ごとどころか、音ごとに合わせて少しずつ変化していく映像に本当に驚きました。どの曲か忘れてしまいましたが、時折挟まるピアノの音に合わせて少しだけ映像全体の色が変わる演出にはゾクッとしましたね。サビや転調だけでなく、一音一音に沿って演出するとは……。

このVJによって、amiinAの描きたい世界がよりはっきりして、帰りに改めて曲を聴き直したくなりました。

その効果が最も発揮されていたと思うのがmonocrome。

はじめは円の中に、左右対象のコントラストになった白黒の帯が回っていて、「ああ、これは女の子が自分でも理解しきれない内面を歌った、monocromeの世界観に沿っているのだな」と理解。

monocromeの振り付けは2人がお互いの挙動を伺うように見つめあいながら踊るところから始まり、転調でパッとamiちゃんがフロアの方の方を向き、miyuちゃんがフロアに背中を見せる構成になっていて、少女が自分自身の心の奥底を見つめる歌であることが示唆されています。

転調でこちらを振り返った瞬間のamiちゃんのハッとした表情。

そして、その表情に合わせるかのように、これまでシンプルな白黒の幾何学模様で構成されていたVJが、割れたシャボン玉のしずくが飛び散った後のような不定形なシルエットに。

無意識の中にあった自分自身の姿を少女が受け入れ、溶け合って新しい姿が生まれる……。そんな物語が頭の中に浮かびました。

音楽とダンスと演者と映像が絡みあうことによって、ステージの上に少女の内面世界が表れる。これは、作り手が自分たちの作っている世界の中身をしっかり理解したうえで、よほど到達点を高いところに持っていないと出来ない表現。

「これがamiinAなんだ」という、運営チーム全体の表現者としての覚悟を感じました。

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ライブ全体の構成も見事で、「この真っ白いキャンバスには皆で絵を描かなくてはいけない」というような歌詞のovertureから始まり、「連れてってよボーイ」というサビが印象的なJubileeから、すべてをダンスで表現するインストValkyrieで前半が終了。

幕間に二人の歴史を描いた映像の後、2019年2月10日の赤坂BLITZワンマンの発表が映像で流され、ひとしきり沸いたところで、後半はRun Blueからスタートし、最後はCanvas。そして、アンコールは再びJubileeで締め。セトリはamiちゃん、miyuちゃんが考えたそうですが、淀みない気持ちのいい流れでした。

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そして、amiちゃんとmiyuちゃんの成長はすごかった!

コンテンポラリーダンスに近いamiinAの振り付けは、両腕はこれ以上なく大きく振り上げられるし、足下も細かにステップを踏み続ける、気持ちを緩めることを許さないようなダンスなのですが、あれだけの運動量のダンスをこなしながらの生歌なのに、しっかりと歌詞の世界が伝わる。柔らかい笑顔の合間に、時折ふっと見せる高校生らしい凜々しい美しさ。そして、パフォーマンスだけでなく言葉からも伝わる力強さ。

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amiちゃんは初めて見たWonder Traveller!!!3でも、その後のmiinaちゃん卒業ライブでも、Wonder Traveller!!!4でも、5でも6でも泣いていました。人前で嘘偽りのない感情をそのまま表に出す、幼いとも言えるくらいの素直さがamiちゃんの魅力で、チームamiinAもオタクもずっとそれを微笑ましく見てきたはずです。

でも、この日の彼女はMCで「私は狼に例えられるじゃないですか」という前置きとmiyuちゃんに対する感謝の言葉を述べた後、「強くなりたいから、もう泣きません!」と宣言。

そして、セカンドワンマン赤坂BLITZでのライブ決定を、「発表がありましたが、今日はこのライブに集中したいので!」と言い切る姿がとても力強く、素直さはそのままにこれまで抱えていた幼さをキッパリ断ち切っていました。

一方のmiyuちゃんは手紙に初めて舞台に立った時にamiちゃんが自分を支えてくれた話や、泣かないで終わった曲は一曲も無いというレコーディングの話、これからのamiinAの話をしてから、「私はステージの上で泣いたことがありませーん!」と締めてくれました。

miyuちゃんが舞台の上で、「ハグしよ?」と言って、一瞬からかわれてるのかと警戒したamiちゃんが、結局照れながらもmiyuちゃんに抱きつく姿がとても美しかった。

この健やかさ自体がamiinAの魅力で、心から応援出来る理由なのだと改めて思いました。

普段はあんまり「売れてほしい」とか言わないし、書かないのですが、アイドル界の希望の象徴として、amiinAのことをもっと多くの人に知ってほしいと改めて思いました。

だって、やっぱり若い子が理不尽な目に遭わされてるの見ると、アイドルなんてロクでもない芸能だって思っちゃうじゃないですか。

でも、チームamiinAは2人の健やかさを損なわないまま、アイドルという形式がなしえる表現の最高峰を目指していて、ちゃんとその壮大な未来を客に信じさせている。そんな難しい、純度の高いこと、どんな大手だって天才少女だってなかなかできないことですよ。

私はamiinAをもっとアイドルに興味のない人や、小さな子供にも観てほしい。

彼女たちは誰かの憧れや夢を背負う力強さのあるグループで、未来に対する指標になる存在だと思うから。

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その他、上に入れ込めなかったあれこれ。

・後半の一曲目はしっぽをつけてのrun blue。amiinAはダンスが激しいからしっぽが取れてしまうので普段はつけないのですが、どうしてもやりたくて後半一曲だけつけて登場したのだそう。実際この日も途中で取れてしまったそうです。役目を終えたしっぽをぽいと舞台袖に投げ捨てるmiyuちゃんになんか笑いました。

・今の曲が激しすぎて初期曲のダンスが省エネに見えました。

・signalの「本当の歌選んだからここにいる」のmiyuちゃん。いつ聴いてもグッとくるけどこの日はちょっと泣きました。

・Wonder Traveller!!!はアンコール無しなので、セトリを考えたという2人が「あるか不安だったけど、アンコールありきで考えました!」と話していたのが可愛かった。

校庭カメラガールのキラーチューンの作曲者・TESSEI TOJO曲のUnicornでめちゃくちゃ踊ってしまった。bounce(コウテカ提供時の名義)曲に飼いならされている……。

・きゅうりと野菜が積み上げられたプレゼントボックスくだらなくて笑いました。松村さんのイラストに気がつかなかったの残念。

amiinA主催の後にアエロさんに会うと「どんだけ魂込めて仏像彫ってるか」みたいな話聞けるのがうれしいです。「アエロさんに会って話聞くまでがamiinA」みたいなとこある。

・VJ担当のTONTONさんはsora tob sakanaのVJも担当していますが、そのほかにパリピ向けの国際的パーティーでも活躍するVJなのだとか……。すごい。

VJ TONTON | clubberia クラベリア

・私は後ろで観てても全然不満ないし、モッシュとかも否定的じゃないタイプだけど、今ちょっとフロア激しいので、女限というよりか、まったりゾーンはあってもいいのかなと。ダンスじっくり見たい人もいると思うので。

 ↓昔書いた関連のエントリで、わりと節目の出来事を描いているかなと思うもの。

hontuma4262.hatenablog.com

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街の話をした

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横浜で働いている時に出会った人で、とても尊敬している人がいます。今でも横浜を拠点に活動しているその人に、5年ぶりくらいに会いに行ったら、活動場所に「ルポ川崎」が置いてあって「おっ」と思ったんですよ。

いかにもその本が似合う人だから。

所用あって街の昔話を聞きに行って、いつも通りとても面白い話を教えてもらいました。そのうち、いつのまにかラップの話になって、いつ会っても教えてもらう存在だった私がその人にいろいろ話をすることができたのがとても楽しかった。

フリースタイルダンジョン見てるよ」「でも、マッチョな世界だよねえ」「FUNIはうちに来たことあるよ。この本の中でもFUNIだけポロシャツで、普通の人っぽいよね」「サイプレス上野って高山さんとやってた? あれは面白かった。それで、サイプレスは覚えた」「いつかサイファーに行ってみるのが目標なんだけど、関内サイファーとか桜木町サイファーとか、2013年くらいで止まってるんだよね。横浜サイファーも今日はやりませんとか」

 

「FUNIさん、ラップうまいんですよ」「BADHOPはすごいんです」「ワーグナープロジェクトのサ上とロ吉はよかったですね。彼ららしくて」「サイファー続けるの大変ですからね。よかったら私の友人たちがやってるサイファーに来てください……」。

 

サイプレス上野はドリームハイツ出身なんです」と話したら、「ドリームハイツは呼ばれて行ったことがある。あそこは面白いところで、ドリームランドの跡地はほんとは別のもの(駐車場だったかな?)になる予定だったのに、地元のおばちゃんが買い取って墓場にしたんだよ」と。

あ、それって

 

ドリームランドの街で暮らす

ボロボロのスニーカーラップ

汚れることだけが自慢の仲間

でも大丈夫すぐ側は墓場

 

のあの墓場ですね。

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私はその人の街や人に関する考え方にとても影響を受けているので、お互いの会話の中に出てきた人物や風景が交差したことが、とてもうれしかったんですよ。

ART LABO OVAの蔭山ヅルさん、ありがとうございました。

独自の遊びを開発し続けるオタクラップイベントTINPOT MANIAX vol.5はこの日も世界で一番だった

川崎駅のアニソンバーで、高野政所さんのDJと丸省さんのアオリに乗って、オタクがどんどん半裸になっていく。勝手に脱いだり、脱がされたり。

ほとんどサバトみたいになったそのフロアは、どう考えてもその日の「世界で一番」だった。

2018年3月で第5回を迎えるTINPOT MANIAX vol.5は、MAZAIRECORDSのほぼオールスター戦だった。運営がサイファーで集めた仲間にどんどんラップを書かせてレコーディングさせるから、ライブの演者は身内だけで5人にのぼっていたし、ゲストも豪華だった。

メジャーデビューと単著出版の経験もある高野政所さんと、TBSラジオの夜の時間に出ちゃうMETEORさん(青い果実名義)。そして、現在は月一でRAP酒場の運営などに勤しむ丸省さんによるORETACHIだ。

私も政所さんの「【ドキュメンタリー】DJって 何考えて曲かけてんの?」を読んで、DJタイムを楽しみにしていた。

t.co

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前科おじさん

前科おじさん

 

イベントはいつも通り、ドクマンジュくんのビートライブから、ヤボシくんの開会のあいさつではじまった。前日にお腹を壊したせいかちょっと元気のないヤボシくんによるアナーキーの物まね(すべった)から、「最近あんまり笑えることないなって人は、今日は笑って帰ってください」というあいさつ。

ライブはuglinexくんからスタート。演劇やってて、音楽にも勉強熱心なアグリくん。終了後の呑み会ではいまいちだったと落ち込んでいたけど、声の通りの良さや立ち居振る舞いの照れのなさはさすが。

uglinex「Afterburn」 by studio tinpot | Free Listening on SoundCloud

お次のMANOYさんは自己紹介ソングからZOZOTOWNの歌。そして「駅から近いところに住む!最低でも徒歩5分!」という強烈なフックの曲で、ILLな空気を出していた。最初の頃に作っていた曲はけっこう言葉遊びの多いdis曲だったので、いい意味でストレートな内容を面白がっていたら、リスペクトYoung Hastleということで納得。

それにしても、最初の楽曲制作で悪口や自虐を作る人の多いこと。MAZAIRECORDSの特徴なのか、ホップホップの特徴なのか。

お次は前回に引き続きのダンスバトル。ジャバラさんの試演からのダンスバトルだけど、ちょっと中身を再現するのもばかばかしいような内容だったので手元のメモでご容赦を。

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しかし、「みんなうまくなってダンスバトルがつまんなくなってきたから、次はちゃんみなみたいに踊りながらラップするとかになるかも」というドクマンジュくんの言葉はほんとマザレコのイズム。

奇怪な動きを繰り出すオタクを見守っていると、ゲストの丸省さんらが入ってきた。

バトルが終わり、お次は「アニメだろうがニコ生だろうが画面の中!」「年下の女の子声優にお熱になっちまったら終わりや!」というフックが光るオラディーさんのライブ。テーマの共感度の高さもあって(?)、明るく盛りあがっていた。

www.audiomack.com

そして、イベント直前にアルバムをREVLIGHTをリリースしていたヤボシキイくん。ヤボシくんのライブを観るのはもう4回目くらいなのだけど、この日の照れを排した叩き付けるような歌い方に驚いた。彼の言葉選びは、アニメ的な物語調のキザさとオタクの照れを含んだスラングが混在している。それはともするとパロディっぽくなってしまうのだけど、この日はマイクにちゃんと感情が乗っていて言葉が説得力を持っていた。自分の力を出し切って歌うというのは、なかなか出来ないこと。続けているとそういうことが出来るようになるんだという事実と歌詞の真摯さにグッときてしまった。

mazairecords.bandcamp.com

ライブが終わって高野政所さんのDJへ。サイドMCの丸省さんが合いの手を入れながらDJを盛り上げていく。FUNKOTを日本に広めたパイオニアと呼ばれる政所さんだけど、選曲は多彩で嵐のREMIXなんかもガンガン入る。

猿のように飛んだり跳ねたりするオタクを観て、丸省さんがアオリを入れる。

「さっきダンスバトル観たけど!みんなすごい心を解放してておじさんキュンとなっちゃったよー!」

「みんな俺たちに優しいなーーー!!」(盛りあがってくれるから)

「お前たち、知らない音楽で踊れる遊び方のプロだぜ!!!」

DJ中、なぜか誰が脱ぎ出したのにつられて、どんどんみんなが服を脱いでいく様がめちゃくちゃアホすぎて、正しい同調圧力で、何か感動してしまった。高まったオタクが服を脱いでいく現場、いったいいつ振りだろう。しかも、周りだいたい知り合いなもんだから調子に乗ってメンズ全員ほぼ半裸という状態になってしまった。

DJ終わった後のマザレコメンバーの「いやー、これはヤバいね」「池袋BEDの、警察来た!やべー!みたいの憧れだったからね-」にも笑ってしまった。パーティーが過ぎる。

感動的なDJの後はヒップホップ大喜利

3人1組で行う大喜利で、お題は「一般人が知らないラッパー界のルール」「KEN THE 390の次の客演」「気持ちがレイムじゃ○○になれない」「ラッパーがTwitterで炎上した。なんて書いた?」「ちくわをクールなアイテムに変身させなさい」などなど。

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記すまでもないくだらないアンサーの連続だったけど、途中から誰かが「キッド・フェ○チオ」と言い出して、「亀○・フレシノ」などの下ネタを繰り出してから、METEORさんが「ザ・チ○ポ」しか言わない人になってしまった。

そのMETEORさん、回答を終えてから「実は、『ザ・チ○ポ』『ザ・ウ○コ』『ザ・マ○コ』って言っときゃいいだろうって思ってたんです。そんな風に見下してました!ごめんなさい!」と謝罪していた。

大喜利が終わって、あらいぐまMCさんのライブはフリージャズの音色に合わせたアブストラクトで無軌道なラップ。大柄な体躯で「1000円ちょうだい!」「バーニラ!バニラ!」などと叫ぶさまは、なんだか悲しい怪獣のようだった。

いきものの記録(track3[:バイト、track4:JAM2 ) by あらいぐまMC | Free Listening on SoundCloud

ジャバラさんは「ちゃんとしたヒップホップをやります」という前置きからの入り。ジャバラさんもヤボシくんと違った意味でたいがいキザなんだけど、ここを押せば盛りあがるというのをつかんだライブで、ちゃんとかっこよさに対するこだわりが形になっている感じ。最後の方でドクマンジュ、ヤボシキイを加えてやったチルなトラックに会わせて「寝て起きる!寝て起きる!無敵の三本ペニス」というフックの曲がマザレコらしかった。

TINPOT MANIA「OTK HUSTLER PT.2」 by studio tinpot | Free Listening on SoundCloud

そして、ORETACHIのライブ。

これまでのイベントの流れに答えるようなアツいライブと爆笑エモMCをかましてくれた3人。セトリは覚えていないけど、METEORさんのマイクに全体重を乗せるような動作も、丸省さんの高い声のアオリも、政所さんのDJとちょっと投げやりなツッコミも間違いなかったこんなにパーティーの本質を凝縮したような人たちがこの場を心から楽しんでくれて、最高にバカな遊びに参加してくれたというのが優勝でなければなんなんだ。

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しかし、ワンパク村で観たときも思ったけれど、ORETACHIのMCは話芸として密度が濃すぎて書き残せない!

umaneco presentsおいでよ !ワンパク村!~クリスマスだよ全員集合~で、もつ酢飯ライブ納めをしました - ホンのつまみぐい

最後のドラムのないビートだけでラップさせる「地獄のオープンマイク」ではヒシヌマくんのFUKUSHIMAギャグに笑い、METEORさんの「独自の遊びを開発しろーーー!!!!」のパンチラインにうなずいていた。

「独自の遊びを開発」って、完全にチンポマニアックスのことだ!

マザレコのメンバーはチンマニとかチンポジムのことを「公園の砂場遊び」と言う。でも、この公園の砂場遊びは何の前触れもなく「この日の世界で一番」をかっさらっていく。

かつて里咲りさ(現:Pinokko)は「いちばん面白いことは観客が20人しかいない時に起きるんだ」と言った。もっとスカした言い方だと「革命はテレビに映らない」というやつだ。

都築響一 里咲りさの姿勢に感銘を受けた話

その「いちばん面白いこと」がマザレコのイベントにはあって、それは本当に奇跡的なことなんだと思う。

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ちなみに、クラブイベントじゃないけれど新しい悪ふざけも予定されているので、ラップ一回やってみたいけど、サイファーとか敷居が高いという人はぜひ!

 これまでのイベントの歩み

 

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関係者インタビュー

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