ホンのつまみぐい

誤字脱字・事実誤認など遠慮なくご指摘ください。

実は

 60代後半の叔父と叔母がコロナに感染しました。叔母は発熱したものの一晩で回復。叔父は無症状で大事に至らなかったのですが、年齢が年齢なので療養期間中は本当に心配していました。

 叔母はもと看護師で、現役引退後はデイサービスで働いていたのですが、そこで利用者さんが陽性になってしまい、そこからの感染の可能性が高いそうです。

 ふたりとも神奈川県下での自宅療養だったために急変の恐怖を感じていましたが、1日2回保健所からの電話確認があり、パルキシオスメーターもすぐ届き、療養食も健康的なものが届いたそうで、「安心して療養できた」と電話で話していました。

 しかし、保健所の職員の立場に立ってみれば、自分の行動ひとつで電話の向こうの人が死ぬかもしれない状況なわけで、そんなストレスの高い仕事はないだろうと思うとゾッとしました。

 もう一つゾッとしたのは、叔父が全くの無症状だったという話。検査しなければ気づかないような状態のまま療養期間を終えたということは、知らぬ間に感染してあちこち歩き回っている人がたくさんいるのは想像に難くありません。

 さんざん言われてきたことではありますが、やはり徹底的に検査をし、陽性の人を隔離するしか蔓延を防ぐ手立てはないと実感しました。

 それにしても、療養期間が終わるまでの10日間の緊張はただごとではなく、毎日の重症者、死者数の数を見ながら二人がこの中に入ることがあるのだろうかと暗い気持ちでおりました。今もそのような気持ちでいる人が山程いるでしょう。自分だっていつ心配される側、あるいは死者数の中に入るかわかりません。

 このような状況を少しでも変えられるように、自分は自分で政治や社会にどう働きかけるかを考え続け、行動しなくてはいけないと改めて思いました。

(生活の話なのでオチはありません)

関内駅前のビストロ酒場 Marine clubでランチのオムライス

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 関内駅前すぐ。個性のある味ではないのですが、手堅いつくりで満足感あってよかったです。卵っておいしい。ここは夜しかやってなかったのに、去年からランチを始めたんですよね。どこも大変そうだ……。

1月半ばの日常

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 在宅勤務をしているのだがとにかくピーポーピーポーの音がひっきりなしに鳴っていてそのたびに気持ちがスッと黒くなる。

 比喩ではなく、音がかき消えて少し心が落ち着いたと思ったら、またすぐに新しく聞こえてくるのだ。その音が死を鮮明に連想させ、やりきれなさと恐怖心が募る。

 17日の日曜日に伊勢佐木町の雲雀洞さんに同人誌の納品に行ったら、「去年はうちはあまり影響がなかったけど、さすがに今週あたりから人が減ってきた」と言っていてビビってしまった。雲雀洞さんでは『オルフェウスの窓』を買って帰った。

 非常事態宣言前はランチの案内だけを掲げていた関内駅前のバルは、再びテイクアウトをはじめていた。

遠景・雀・復活 色川武大短篇集

 

 

 Kindleunlimitedで見つけた色川武大短編集に、発達障害の少年の悲しみを描いた「走る少年」という物語を見つけ、思わずはっとした。発達障害のうまくいかなさがとてもうまく書かれている。

 

 君は要領がわるいんだよ、と隣りの机の赤井がいう。物事には要領ってものがあって、どこか一ヵ所を基準にして帳尻を合わせていくんだ、君はそれをしないから、順ぐりにずうっとずれていってしまうんだよ。

(略)

 要領なんだけど、とある日ぼくはいった、それがとてもむずかしい、だって何に対して要領をまとめたらいいのかわからないよ、たくさんいろんなことがあるからね。

 それは要領がわるいからさ、と赤井。

 遅刻をしないということだけをポイントにすると、他のことがめちゃくちゃになってしまうんだ。それでなるべく自分の気持に沿わせるために他のことと一緒にしてあつかうと、遅刻してしまう。

 まずひとつの城を攻めるんだよ。ひとつのことをうまく行かせるだけで我慢するんだ。遅刻しなくなったら、またべつの城をひとつ攻める。皆そうやってるよ。

 でも、そのひとつの城が何かよくわからないんだ。

 とりあえず、遅刻さ。毎日叱られているだろう。

 ああ、そうだね。でも、それは孤立した城じゃなくて、ぼくの中でいろんなものと地続きなんだ。ぼくも遅刻したくないけど、たとえ遅刻しなくたって、やっぱりぼくは劣等生だろうよ。もしぼくが生きていこうとするなら、ぼく全体を直すか、それとも劣等生の生き方を練習していくか、どちらかだと思うね。

 

 全9編の短編にはどれも「世間並み」に生きることができなかった人間の哀しみが書かれていて、読んでいると寂しさとともに不思議な懐かしさが湧いてくる。どれも結論の出ない物語ばかりだが、寂しさやみじめさ、哀しさの輪郭がはっきりすることで、少し安心できる気がする。処方箋のような作品ばかりだった。

夢日記20210115

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今週は食べ過ぎてしまったと思いながら寝たら、20年会ってない知人に「太ったね。びっくりした」と言われる夢を見た。年賀状をもらったからだろうか。痩せなきゃとバタバタしていた。

夢日記20210114

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 友人から「そういえば犬は元気」というLINEが来た。寝入りばなだったので「病気で死んじゃったんだよ」と返すのがおっくうで、とりあえずそのまま寝たら「半年くらい迷子になっていた犬が自力で帰ってきた」という夢を見た。ふわふわの体の感触もあり、幻だけど良い夢だった。