ホンのつまみぐい

誤字脱字・事実誤認など遠慮なくご指摘ください。

川崎のエビスバーで七福神セット

f:id:hontuma4262:20200822130215j:imagef:id:hontuma4262:20200822130226j:image

 

 ビール&冷菜2個&温菜2個。いくつかのセットメニューの中から、好きなものを選べるタイプのセット。一杯だけのどを潤し、一口ずつおいしいものを味わいたい時のセットとしてはありがたすぎる。

 冷菜はサクサク決まったが、温菜はチキングリルとから揚げの二つで迷った。揚げ物を自宅で作らないポリシーを貫いているので、から揚げを選択。しかし、皮のシャクシャク具合や肉のジューシーさが今一歩だった。グリルを頼むべきだったか。

 しかも、いろいろあってこの二日後に自宅でから揚げを作ることになり、そっちのほうがまあまま理想に近い感じにできて複雑な気分になった。

 

f:id:hontuma4262:20200822130220j:image

横浜中華街の鳳林で冷やし担々麺ののち、悟空茶荘でアイスジャスミンミルクティーと湯圓

f:id:hontuma4262:20200808184331j:image
f:id:hontuma4262:20200808184338j:image

 以前安く宴会させてもらった縁でまた鳳林。冷やし担々麺、ごまのかかった蒸し鶏がおいしい。全体的にすっきりしたお味。ビールはコープランド。街全体で見た感じ、地元の人はちょこちょこ来てるので、もともと評判のいい店は細々と入ってるけど、そうじゃない店は閑散……。お店のおばあさんがお知り合いらしいおじいさんとお孫さんとしゃべってました。

f:id:hontuma4262:20200808184335j:image

 

 で、ROUROUを見た後、悟空茶荘へ。ROUROUのスカーフがめちゃめちゃかわいかったけど、11000~13000円で即決できなかった。


f:id:hontuma4262:20200808184343j:image

f:id:hontuma4262:20200808184322j:image

 悟空茶荘でアイスジャスミンミルクティーと湯圓。カフェが人気と聞いて入ってみたのですが、たしかにこれはおいしい!

 一口飲んだだけで普通のアイスミルクティーと違うのよくわかります。ミルクのコクとすっきりした後味が一緒に喉を通っていく楽しさ。

 デザートは白玉の中にごま餡とナッツ餡をつめて、ライチ紅茶をかけてナツメを散らした湯圓。舌触りの良い白玉と、甘みのほとんどない紅茶のシロップの組み合わせがさわやかで、派手さはない味ですがほっとしました。

 ぶっちゃけ中華街適当な店も多いんですが、これは人気出るのわかるわあという味でした。

地下アイドルと高橋留美子とシェイクスピア/ナショナル・シアター・ライブ「夏の夜の夢」

f:id:hontuma4262:20200804172300j:plain


 ツイッタービヨンセ神輿という言葉を見かけて足を運んだ「ナショナル・シアター・ライブ夏の夜の夢」。イギリスのナショナル・シアターでの上演作品を高品質な映像でとらえ、映画館で上映するという企画だ。

 自分が好きだったさまざまなものを思い起こさせてめちゃくちゃ興奮したし、生まれて初めて見るようなものも映っていて、見ている間ひたすら楽しかった。

 「夏の夜の夢」はシェイクスピアの代表作の一つ。若人は四角関係。大人は略奪婚。妖精夫婦はケンカ中というごちゃごちゃした関係が、いつの間にかうまくまとまって全員カップルになる話。セックスや乱交の暗喩が頻出するハレンチな内容だ。本作ではそのハレンチさがポジティブかつ現代的に変換されていた。

 印象的だったのは「ビヨンセ神輿」こと、ロバと妖精王のセックスの場面だ。

 本作には演出上の大きな変更点がある。原作では夫婦ゲンカ中の妖精王オーベロンが、嫁のティターニアへの仕返しに媚薬を使い、目覚めた時に見た相手を愛するようにしむける。そのため、ティターニアはボトムと言う頭をロバに変身させられた人間に惚れてしまう。それをオーベロンが哂うという内容なのだが、本作ではティターニアがオーベロンに媚薬を使い、オーベロンがロバのボトムとセックスする。

 鳴り響くビヨンセの曲をバックに、オーベロンとボトムがベッドの上で踊る。すると、ふたりの乗ったベッドは会場全体を神輿のように回るのだ。この姿がツイッター上で「ビヨンセ神輿」と呼ばれていたのである。

 かつてStereo TokyoというEDMで踊るアイドルがいて、そのファンの人が「何故なら人類が直立二足歩行を始めた直後から音楽はダンスの供物であり、ダンスとは100倍希釈のセックスだからです。」と書いていた。「そうなのか!?そうかもしれない……」と漠然と思っていたんだけど、ビヨンセ神輿はまさにそれ。くだらなくて乱雑でハッピーでセクシャル。「あー、地下アイドル現場ってこうだったわ」とも思った。

 なじめていたとは言えなかったと思うけど、なんだかんだ私は地下アイドルのいい加減かつ感情的なフロアが大好きだったので、それと通底するようなくだらない場面がこんなところで見られて本当に感動した。

 ロバの耳を付けたキュートで大柄な黒人男性とセクシーで身体の薄い白人男性のエッチなダンス。めちゃくちゃくだらない。しかし、解放感しかない!!このくだらさなこそ人間の本質じゃないか?と思う。

 本作は幕間にあたる時間に演出家のニコラス・ハイトナーのインタビューが放送されるのだが、そこでハイトナーが「人は滑稽になりながら輝くこともできる」と話していて、まさにと言う感じ。

 オーベロンとティターニアの役割変更については、強者男性であるオーベロンが、妻をだましてロバとセックスさせるという原典の暴力性を瓦解し、家父長制を解体する意図があったという。

 たしかに、権力者であるオーベロンが、笑われると同時に精神的に解放される演出は爽快感があった。一方で、最終的に物語は主要登場人物の婚姻で終わるので、家父長制の解体が徹底しきれているわけではない。同性愛が夏の夜の夢……つまり一時の享楽のように見えてしまうという面もある。

 しかし、社会のくびきから解放された状態の人間の在り方にこそ、真実や輝きがあるという思想は作中に通底していて、ひっかかりはあるものの、強く共感してしまう演出だった。

 それにしても最後の方の客が手をつないでぐるぐる回る演出はBELLRING少女ハートのasthmaみたいだったし、カーテンコールでステージが床の高さまで下りてきて、役者と客が同じフロアで踊るのはStereo Tokyoを思い出した。

 自由と解放と滑稽さが備わっているという意味で、地下アイドルのフロアと最先端のシェイクスピア演劇が似通っているというのがとてもよかった。

 

mimiminsu.hatenablog.com

www.youtube.com

www.youtube.com

 高橋留美子も連想した。意に染まない結婚をさせられる少女・ハーミアと、彼女と駆け落ちする青年・ライサンダー。いいなづけの青年・デメトリアス。デメトリアスに懸想する少女・ヘレナ。

 駆け落ちの途中で妖精たちの棲む森で野宿することになるハーミアとライサンダーと、二人を追いかけるデメトリアスとヘレナ。ここで妖精パックがうっかり青年2人がヘレナに惚れるような魔法をかけてしまい、ハーミアとヘレナは地獄の罵倒合戦をはじめて、男二人はそれを見ておろおろうろうろする。

 このあたりにとても高橋留美子を感じた。何かあると遠慮なく全身を使ってキレる女と、お調子者だけどすぐうろたえて何もできなくなる男。

 高橋留美子作品は、女性が暴力を行使出来たり、男性を罵倒したりできるのが少年マンガとして画期的だったという評価がある。本作のこのあたりの演出も、男女の非対称性を薄めている部分があり、ちょっとスカッとした。

 合間に魔法のせいで女二人と男二人がカップルになる場面もあったりして、関係性がシチュエーションでぐるぐるとっかえられてしまうあたりのカオス感もるーみっくっぽいなと思った。

 また、本作ではオーベロンとティターニア以外の妖精たちは、エアリアルティシューとポールを駆使して舞台を動き回る。

 ティシューでは高い天井からつるされた布をつかみ、空中ブランコのように回り、ポールダンスでは水中にいるようにくるくると棒の周りに絡みつく。もちろん私はその姿が強靭な筋肉とトレーニングによって支えられたものだと知っているけど、それでもまるで生まれついてそうした自由な肉体を持った人々が軽々と踊っているように見えて、うる星やつらの世界を連想させて、そのぜいたくな画にうっとりした。

 また、エアリアルは行わないものの、ティターニア/ヒポリタ役のグェンドリン・クリスティー一挙一投足が、しなやかでたくましくて雄弁で、身体を通して感情を伝える術の見本のようだった。身長190cmと聞いて、ほれぼれしてしまった。

 

www.youtube.com

www.ntlive.jp

7月に読んだ本・マンガ

 感想を書く余裕がないので、書皮だけ…。今月は匿名掲示板を見てしまったせいで本が読めなかった。あほすぎる。

純情クレイジーフルーツ(前編)

純情クレイジーフルーツ(前編)

 
純情クレイジーフルーツ(後編)

純情クレイジーフルーツ(後編)

 
サイゾー 2020年7・8月合併号 [雑誌]

サイゾー 2020年7・8月合併号 [雑誌]

 

  また隔月になってしまった…!サイゾー滅びないでほしー。コロナ禍での山口組の様子とか、歌舞伎町ホスト狩りの話とか、技能実習生の現状とか、韓国エンタメ特集とか、漢 a.k.a. GAMIインタビューとか、USラップに登場する詐欺の変化(ハスリングからクレカ詐欺になってる)とか、ヤクザ映画の劇判制作してるピアノ教室の先生の話とか、国際政治学者、近現代研究者、ノンフィクション愛好家が選んだコロナ禍でのおすすめ書籍とか読み応えすごかった。マジでクイックジャパンよりサイゾーの時代っすよ。

 

団地と移民 課題最先端「空間」の闘い

団地と移民 課題最先端「空間」の闘い

  • 作者:安田 浩一
  • 発売日: 2019/03/23
  • メディア: 単行本
 

 

三原順作品集 LAST PIECE (白泉社文庫)

三原順作品集 LAST PIECE (白泉社文庫)

 
三原順傑作選 ’70S (白泉社文庫)

三原順傑作選 ’70S (白泉社文庫)

 
ムーン・ライティング (白泉社文庫)

ムーン・ライティング (白泉社文庫)

 

  電子書籍が安売りしてたので紙で持ってるのに買ってしまった。「ムーン・ライティング」本当におもしろいな……。

文藝 2020年秋季号

文藝 2020年秋季号

  • 発売日: 2020/07/07
  • メディア: 雑誌
 

  まだ読み終わってないけど面白い。今のことばかりが書いてあるし、自分がどうなりたいかを迫られる。

文藝 2019年冬季号

文藝 2019年冬季号

  • 発売日: 2019/10/07
  • メディア: 雑誌
 

 

 

泣きたくないなら労働法 (光文社新書)

泣きたくないなら労働法 (光文社新書)

 
女の子のためのストリップ劇場入門 (イブニングKC)

女の子のためのストリップ劇場入門 (イブニングKC)

 

石川町のパティスリー・レ・ビアン・エメでチョコミントのパフェ

f:id:hontuma4262:20200801191123j:image

 

 関内のミルピグパフェ部満席につき、石川町南口まで。チョコミントパフェ。人工的なハッカくささのないすっきりしたお味。アイスとクッキーという濃くなりそうな具材ですが、すべてが上品でスルスル食べられます。ただ、やっぱりもっと生クリームがほしいな……。私的にパフェ=生クリームを食べるためのものなので。あと、お茶の美味しさに比べてコーヒーは普通。

 帰宅してアド街石川町特集を見ていたら、1位が裏フェスでびっくり。商店街独自の配達制度「石川町eats」などがスタッフの目に止まったんでしょうか。石川町はまだ商店街のつながりが残っているので、こういう時にできることが多くて強い。入れ替わりの激しい飲み屋ばかりになると、一見賑わっていても共助が難しかったりするし。いや、石川町も飲み屋ばかりではあるけど、老舗と新しいお店がうまく絡んでいるような気がする。

 近沢レース店の社長のおすすめが老舗のおでん屋の居抜きで入った何の色気もない外装の焼肉屋だったのがちょっとおもしろかった。あそこ美味しいのかあ。

買ってストレスが軽減したもの(大澤悠大さんのSOVEREIGNレインポンチョ)

f:id:hontuma4262:20200717192021j:image

 

 レインポンチョ。最近買ったもので、意外なほどストレスを軽減させてくれたものの一つです。

 背中のSOVEREIGNは「主権者」という意味。

 デザイナーの大澤悠大さんが「デモに着ていくため」に作ったという一品です。たしかに、デモの最中に傘を開いたら周りの人にケガをさせてしまう。とはいえ、雨の中、何もまとわずに立ち続けるのはしんどい。

 購入のきっかけは↓の写真。これは現物と一緒に入っていた印刷物ですが、特設サイトには、国会議事堂の前でポンチョを着ていい感じにたたずむ人々の写真がいくつも掲載されています。秘密のヒーローっぽい雰囲気がかっこよくて、レインポンチョとしてはけっこう高いのにうっかり購入してしまいました。

 で、結果めちゃめちゃ使ってます。

 

f:id:hontuma4262:20200730220011j:image

sovereign-rainwear.netlify.app

 私は自転車移動が好きなのですが、ここ数年、予測不能な雨に見舞われることが多く、利用を控えざるを得ませんでした。

 雨に濡れた頭で移動して風邪をこじらせたことが何度もあるため、なるべく頭は濡らしたくない。本やらタブレットやらを詰め込んだ重たい荷物も濡らしたくない。だけど、時間に縛られるバスや電車はわずらわしい……。

 しかし、レインポンチョをかぶれば頭は濡れずに済むし、荷物もリュックサックタイプにすればポンチョの下に隠せます。

 おかげで天候の不安定な日でも自転車に乗れるようになり、行動範囲が広まりました。

 もちろん雨の日の自転車は事故に会いやすくなるので、慎重さが必要になります。でも、レインポンチョのおかげで身体の冷えと荷物の保護を気にせずに動き回れるため、むしろ落ち着いてゆっくり自転車に乗れるようになり、危険が減ったような気がします。

 歩いていくのはわずらわしいけど、電車やバスに乗るほどでもない小雨の時、ガバッとかぶって自転車で出かけられる。自由な移動のための選択肢が増えたことが意外なほど快適。うーむ、移動の自由が「基本的人権」というのを実感する感じ。

 また、ここ数年は台風のせいで、傘の骨を折られたり、傘を差していても身体中びしょ濡れになったりということが続いていました。もはや傘を守るために雨に濡れることになる始末。

 しかし、これがあれば傘が吹き飛ばされてしまうような強風でも、雨粒によるダメージを避けることができます。

 水をはじいているらしく意外と早く乾くので、「軒下や電車で雨にぬれたポンチョを持って移動するのがストレス……」ということもありませんでした。

 唯一欠点があるとすれば、真っ黒なので暗い道では姿が見えなくなっちゃうことかな。次に買う機会があれば、能天気で明るい柄のものを選んでみようかなと思います。


f:id:hontuma4262:20200717192013j:image
f:id:hontuma4262:20200717192002j:image

 

A5判の本の横でこんな感じ。もっと小さくたためます。


f:id:hontuma4262:20200717192025j:image