ホンのつまみぐい

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石川町のBrasserie AMIでモヒートとタブレ

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 前から気になってた店ですが、夏限定でモヒート出してたので入ってみました。下はクスクスでまとめたサラダ。タブレというらしいです。お酒も料理もおいしくて人気の理由はわかったけど、人と一緒に入ったほうが楽しいタイプの店かなあと。


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千歳烏山のサイゴンビアアでブンボーフェと豚角煮

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 世田谷文学館からなんとなく歩いてたどり着いた千歳烏山駅前の商店街。担々麺の専門店と迷ってこっちに。

 お値段、味ともにアタリでした。よかったー。

 ブンボーフェも角煮もちょっと甘めの味付けでしたが、これはこれで異国情緒感じられてアリです。全体に濃すぎない味付けで気持ちよく食べきれました。素材も新鮮。

 角煮にとろけるチーズが乗ってたのと、ご飯がついてたのは若干謎。

横浜中華街・龍鳳酒家の渡り蟹のあんかけ炒飯

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 カニがしっかり香るあんの中に、カニ味噌とほんのり豆豉の風味。べたべたしない食べやすいあんをすくうと、これまたさっぱり目のチャーハンが出てきておいしい!日曜にテレビに出るというので、混む前に急いで入ったのでした。満足。


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 で、ちょっと歩いてマルシェディジュールでロゼワイン。けっこう強くてふらふらしてしまった。

本牧の李園のトマトタンメン

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 濃い味が好きな人なら薄いって感じるくらいのスープだけど、トマトの味が染み込んでうまい!すっきり細麺も相性ぴったりです。店員さん多いから出るのが早いのもありがたい。夜は並ばないと入れない日も多いらしいです。

「恵まれていないとリベラルでいるのは難しいのだろうか」とも思った『ブックスマート』

www.youtube.com

 「おもしろい!キラキラしてる!いい映画!!」と思ったし、↓の記事にもかなり全面的に納得しているのだが、ちょっと複雑な気分になった部分もあったので書き残し。

 

www.cinra.net

 

 ※ネタばれあります※

 

 観ている間中、「アメリカの高校生金持ち過ぎないか……」とは思ったし、校長先生が食えなくて副業で運転手をやっているのに戦慄したし、ピザ配達の運転手の末路はどうかと思ったし、まったく気が付かなかったけど、「レズビアンに対してゲイがカリカチュア的」という指摘などはなるほどと思った。

 

 そうした要素がこの映画に描かれている友情の美しさや、セックスやそれに対する憧れを描いたことによる熱量、奇矯な友人たちのふるまいの爽快感、マジックリアリズムを採用したという軽やかな画面作りなどを否定するわけじゃない。

 

 ただ、こぼれ落ちるものが見えてしまった人にはやはりひっかかってしまう部分だろう。

 

 直接的に関係があるわけではないのだけど、5chのヤマシタトモコスレをふと思い出した(中年なので5chを見てしまう)。ヤマシタはツイッターで遠慮なくリベラルであることを標榜していて、都知事選で宇都宮けんじへの支持表明をしていた。そうしたことに関する5chの反応は以下のようなものだった。

 

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 このへんはしょうもないというか、クソだなーという感じなのだけど、ひとつ気になった書き込みがあった。

 

641花と名無しさん2020/08/27(木) 18:25:55.33id:XNZQDXvi0
違国日記をぶっ続けで読んでると、
ヤマシタトモコ選民思想に疲れる。
ヤマシタトモコの漫画に出てくるキャラクターはいつもハイソな人達。都会的で頭が良く裕福(もしくは中の上)な家庭出身。
そうじゃない場合は、大抵「そうじゃない理由」が物語のキーになっている。
ハイソな人達しかヤマシタトモコの頭の中には住んでいなくて、それ以外の人たちが登場するには理由がいるらしい。
全くそれに当てはまらない自分は、読んでるとサブリミナルのように匂わせられるその思想に疲れてしまうよ。こうなったらもう楽しく読めないから、また数年離れる。その頃には違国日記完結してるかな

 

 「違国日記」は、もともと繊細な人間関係の描写に定評のあるヤマシタが、かなり踏み込んで社会と家族について描いた作品で、これまで社会の中で顧みられることのなかった多様な家族や恋愛の形が描かれている。そういう意味でリベラルな作品だといえるだろう。そして、極めて都会的な作品であるという指摘もわかる。珍しい野菜が入ってそうなサラダ食べてるし。

 

 また、上に紹介した記事でわかるように「ブックスマート」の世界もとてもリベラルで、巧妙にルッキズムジェンダーバイアスを解体し、若者をエンパワメントしようと努めている。トイレ男女共用だし。

 

 しかし、「この風通しのよさは名門大学や有名企業に入れるアメリカのエリートたちだからこそ手に入れられるものではないか?」と感じてしまう部分は、やはり、ある。それは「結局金銭的に恵まれていたり、そうでなくとも親に代表される周囲がそうした考えを肯定している環境でないと、こういう世界は成立しないのではないか?」という問いを含んでいる。実際のところ、こうした世界が現実にいくつあるだろうか。

 

 もちろん、世界がクソだからこそ理想を描く意味があるだけど、「違国日記」や「ブックスマート」には描かれなかった人がいること。これらの作品のメッセージに意味を感じることができない人がいること。自分がこれらの作品が好きなことを踏まえて、見過ごしてはいけない現実であり、だからこそ超えていきたい部分でもある。

 

 

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

違国日記(1) (FEEL COMICS swing)

 

 

ダサいって便利だ

  昔仕事でお世話になった人に、ポップ作りがうまい人がいた。独特の書体でばばんと商品の特徴を押し出すポップは、商品売り上げを明確に左右するほどの個性があって、メーカーすら彼に媚びていた。

 

 人柄はとかくマイペースでぶっきらぼう。どこか子どもっぽい人だったけど、お世辞など言わない正直な人なので、その人に会うのはけっこう楽しみだった。

 

 当時の仕事を離れ、直接話す機会がなくなってからだいぶ経った今、彼が急逝していたことを偶然知った。彼の働いていたお店で、あの特徴的なポップの新作を見る機会がなくなったのはそういうことかと悲しくなった。私より年上だったけれど、まだまだ働き盛りだったはずだ。

 

 この間、彼が勤めていたお店に出かけたら、彼の書体と文体をまねたポップが商品に付けられていた。あの独特の書体が用いられてはいたが、商品紹介としてはまったく的を得ない、安売りのチラシのような文章が綴られていて、眺めている間にムカついてきた。フォーマットを転用して、こんなダサいポップを作るのは、彼に対する侮辱じゃないか。

 

 彼だって、メーカーに頼まれてそこまで気の乗らないポップを書いたことはある。それでも、こんなに投げやりな文章ではなかったはずだ。

 

 なめてるよなあ。商品のことも彼のことも。

 

 ひょっとしたら彼は自分の書体が会社に残っていくことを喜んでいるかもしれないけど、そもそも、身内ならともかく部外者がイラつくことじゃないかもしれないけど、でも、やっぱかっこ悪いよ。

 

 ダサいって言葉、便利だな。こういう時に使えばいいんだ。