ホンのつまみぐい

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最近徳弘正也読んでる

 ヤングジャンプのアプリで『ゴールデンカムイ』のついでに『狂四郎2030』と『もっこり半兵衛』読み始めたら止まらなくて、毎日1話ずつ読んでいる。

 近未来SFと江戸時代と、舞台は違えどどちらも権力による暴力と権力に翻弄される個人の尊厳を描いている。

 出色なのが、「権力とは何か」というのをしっかり描いているところ。これ、実は今あまりなされていないことではないか。

 どちらも過剰な下ネタとエロシーンが続くのだけど、それが必然であるように感じさせる。ハードな物語の中でくだらない下ネタギャグはとてもよい緩急になっているのだけど、それだけではなく、裸であることやセックスをすること自体が暴力や権力のアンチテーゼになっている。

 武器を捨て、虚飾をはいだ状態で人と相対することの難しさや意味を、徳弘正也のセックスシーンや下ネタは内包している。

 紙で揃えたいけれど、どちらもそれが難しいのが悲しい。