ホンのつまみぐい

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toeからの渋さ知らズで泣きそうになったSYNCHRONICITY’18

渋谷TSUTAYA O-EASTを中心に開催される回遊型フェスのSYNCHRONICITY’18。このメンツで5800円ですか、今流行りの「実質タダ」じゃないですかということで行ってきました。

Have a Nice Day!
MCちょい滑ってて、本人も客もあがるまで時間食ってたけど、やっぱハバナイは曲がキラキラしてて好き。音源もっと聴こう。正面で踊ってたタイダイシャツの人のステップがすごかった。ハバナイを途中で出てスペアザへ。

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SPECIAL OTHERS

3階まで人ぎっしりで、肉の壁で音が遮られているのがわかった。軽く踊れて、時々少し切ないビートが気持ちいい。リズムの刻み方が優しくて、でも高揚感がちゃんとあって、生で聴く甲斐がある。最後の方はずっと踊っていた。

 

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大比良瑞希
チラ見。小林うてなを加えての編成。うまく説明できないけれど、ステージでの雰囲気とかツイートとか、いい意味で理想の高さを感じる人。

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Limited Express (has gone?)×ロベルト吉野
1月末前のリリースパーティー以来だけど、ステージもフロアもパワフルになっていてびっくりした。
しょっぱなからYUKARIさん(なぜかさんをつけてしまう)がイスを持ってフロアに降りてきたり、ブエノスの階段の柵にぶらさがって叫んだりと、とにかく客煽りとパワーが半端ない。
アイアンメイデンのカバー曲で、クリーチャーの仮面を演者や客にかぶせてうろつかせる趣向があるのだけど、この日のクリ―チャー役はガン上がりの白人男性。彼をそのままステージにあげ、肩を組みながら歌う姿は悪ガキのようでも、たくましい母親のようでもあった。

客もYUKARIさんのパワーに負けていない。とにかくモッシュが激しい。しかも、運動会みたいな無言のルールありのモッシュじゃなくて、完全にタガを外しに来てる人たちによるモッシュ。あんなにガンガンぶつかってケガをしないのもセンスなのか。

最後はフロアの中央に置いた椅子の上で天高く手を伸ばすYUKARIさん。そのイスの周りを客がぐるぐる回りながら踊って終わり、という情報量の多すぎる25分間。2014年頃のせのしすたぁStereo Tokyo並みのお祭り現場だった。
あと、何かの曲で一箇所ロベルト吉野の長めのDJルーティンが入るところがあるのだけど、そこがタイトでかっこよくなってて、全体的にバンドとしての音楽的強度も上がってるなと思った。

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サニーデイ・サービス

メテオナイトで観た曽我部恵一は、一見穏やかな雰囲気なのに詩がこちらの耳にこびりつく強烈なものだったし、最近アルバムも聴いてたので楽しみにしていたけど、なぜかあまり耳に歌が入ってこなかった。3階で観ていたのがよくなかったのかな。ただ、演奏は高密度で盛り上がってた。だからこそ、ちゃんと聴けなかったのがもったいない気持ち。

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外に出てつけ麺と餃子をチャージ。

WONK

O-WEST入場規制。
音源はかなり聴いてたので楽しみだったバンドのひとつ。最初にドラムだけがステージに入ってソロを叩いた後、徐々に人が揃ってくる演出がかっこいい。
演奏も音源と遜色なくてレベルが高いけど、逆に音源以上の感動がない物足りなさが残った。特にボーカル。ただ、エモーションで押す音楽でもないし、そういうものなのかもしれない。ぎゅうぎゅうのライブハウスより、座席のある箱で観るのが正解かもとも思った。

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……とか思っていたらベストコンディションじゃなかったよう。またの機会を待ちたい。

 

あとは、中盤で一瞬フロアに手拍子が起こり、いつの間にかパラパラと続いていったのだけど、それがさして盛り上がりもしないまま消えていったのに苦笑いしてしまった。

 

GDJYB (Hong Kong)

toe待ちの間、「すごくのびやかで気持ちのいい音と女性ボーカルが聴こえるな~~」とのんびり聴いていたら、MCのつたない日本語で香港のバンドと知る。「あれ?」と思った確認してみたら、このフェス実はかなり海外のアーティストを招聘していたのだった。来年も行くなら海の向こうのアーティスト中心に観てもいいかもしれない。

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toe
toeだよ!toe

以前LOST AGEとの2マンを寝不足でちゃんと味わえなかったことがあって、楽しめるか期待と不安が半々だったけれど、すごくよかった。

生で聴くtoeの音は振動の中に湿度や温度までもが含まれているような豊かさがあって、音に包まれているような気持ちになれる。それが本当に気持ちいい。50分間ずっと、気持ちがふわっと空中に浮かんでいるようだった。

ウェットかつ洗練された演奏の合間に一度だけ入ったMCは「子供が出来たらもうちんことかいらなくなるし、ぽろってとれないですかね……」という内容で笑った。

 

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渋さ知らズオーケストラ

今までに3回見ているけど、法政大学多摩校舎の学園祭、寿町フリーコンサート、横浜ジャズプロムナードでのドックヤードガーデンと、すべて屋外のフリーライブだった。通りすがりの人が巻き込まれていく様子を見ながら屋外で踊り狂うのも問答無用に最高だったけれど、ライブハウスで観るのは初めてで、期待でワクワクしていた。(余談だけど、アイドル現場で出来た知人がこの時の法政学祭の運営の一人だった)

セトリは細かくわからないけど、1曲目にナーダムでワーッっと人が集まってきて、そこから時折フリーセッションを挟みながらだんだん場があったまっていく1時間の流れが本当に楽しかった。

ダンサーは白塗り2人、バナナを振るだけの人が4人だったかな。しかし、バナナ振るだけの人しんどくないか?

合間のMCで玄界灘渡部が「あれっ?!神奈川県にいるはずの人がいる!!」「うちのリーダーがダブルブッキングかまして……! 『あ~、今日は携帯で指示するフリースタイルライブか。新しいな~』って思って袖を観たら、あれ?! いるってなって……」と暴露。

ちょっと腹の出た不破大輔は、煙草を吸いながら悠々と指揮をしたり、時々メンバーに話しかけたりしていて、その存在のわけのわからなさに気持ちがワクワクする。

最後の本田工務店のテーマ。「ジャン!!ジャン!!!ジャンジャア~~~~ン!ジャジャジャジャジャジャジャ~~~~ン」の時に、フロアのみんなで音に合わせて腕を振り上げている瞬間の「自分たちの身体からは音は出ないけど、一緒にこの場で音楽を作っている」という陶酔が、泣きそうなくらい最高だった。

この日はそのままアンコールが発生。最後の1曲を演じた後、不破大輔が主催の麻生潤を呼び込んで感謝の意を伝えていたのにぐっときた。

麻生潤はそこでちょっと泣いたらしく、ガヤにつっこまれていた。

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