ちょっと過程と結論を事細かに説明する気力はないのだが。
おいおい、与太郎の人生は八雲のための……。なんだこれ、噛ませ犬? 引き立て役? いろんな言葉が出て来ていずれにも当てはまるな。聖なる道化はたしかに便利だろうけど、これじゃ尻拭いするために作られた便利な人にしか見えないぞ。
こういういい話風の暴力が私は一番苦手なのだ。他人を侵害するなら殴り切ってくれ。「落語の世界は駄目な奴にだってちゃんと優しいんだ」って言うけど、そういうことじゃないだろ……。たとえ与太郎が全てを知っていたとしても、これ許しっつうより、死に逃げじゃないか?
私はこのマンガの芸に対する考え方とか好きだったよ。松田さんの使命感とかさ。だから結局盛り上がりが人間関係に集約されてしまって、芸の継承や変化の物語を描けていなかったのがつくづく残念だ。
1巻が一番面白かった。悲しい。