写真は横浜へそまがり(ちょっと変な店長がやってる喫茶店)にて。
宮城のサックス大好きジャズ青年がトーキョーシティで仲間に出会ってジャズシーンを闘っていくアツイ青春ストーリー。
主人公の大ちゃんの熱血漢ぶりは「今時こんなピュアな人間いるか!」という感じですが、いい意味で作者の性根が反映されているのだと思います。
出色はライブ描写へのこだわりで、演奏している間に汗が吹き出て、背中から集中線が出てきて……ってベタなんだけどやっぱりワクワクしますね。音楽を通して自分をさらけ出す。今しかないこの瞬間に賭けて音を出す。ライブというものの残酷さや醍醐味を描くことに注力していて、ジャズに興味がなくてもライブが好きな人なら胸を打たれる部分があるはず。
ただ、青春ものなのに主人公の友人以外のキーパーソンがみんな中年以上というのに思わず苦笑。ジャンルの現状を反映している……。
作者もおそらくそのあたりは意識しているのでしょう。
高校の友人に「ジャズってオシャレな大人の音楽だろ?」と言われた大ちゃんが返事をするところなんかは象徴的な場面ですが、全体に「ジャズはもっと自由な音楽なんだぜ!オレが教えてやる!」という気概を感じます。
だって、「オシャレな大人の音楽」なんて「きれいな骨董品」と言われているのと変わりませんよね。たとえ言った方にそんな気持ちが1ミリもなくても。
今のところ自分との闘いのターンが続いていますが、そのうちライバルの若いシンガーなんか出てきてシーンを盛り上げるところも見てみたいです。
コンピレーションアルバム出てるんですね!
8巻の後書きマンガに「音が出したいけど出せない」とあったので、単行本に音を付けるのは難しくても「BLUE GIANT」フェスとかやってほしいな。
- アーティスト: オムニバス,ハンク・モブレー,ポール・チェンバース,クリフォード・ブラウン,セロニアス・モンク,ソニー・ロリンズ,ディジー・ガレスピー,リー・モーガン,ソニー・クラーク,ドナルド・バード,チャーリー・パーカー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2013/12/04
- メディア: CD
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- アーティスト: オムニバス,ハービー・ハンコック,ジョニー・グリフィン,デクスター・ゴードン,ジョン・コルトレーン,ソニー・ロリンズ,アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ,セロニアス・モンク,クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ,ノーマン・シモンズ,ジャック・ウォルフ
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