デビュー作が38年前ってことはもう古典ですね。
浦沢直樹や江口寿史が影響を受けたこの走り方ってここからなんだとか、
吉田秋生の「川よりも長くゆるやかに」なんかに見られる、男子がダラダラしゃべってる様を楽しませる手つきはここから?
など、いろいろ後に影響を与えたであろう要素を探し出すのを楽しみました。
大友克洋というとリアルな絵作りが話題になるけど、同時にこのテンポの気持ちよさも後続が憧れた部分じゃないのかなあ。
お気に入りは「童夢」に登場する夜の団地。この切り取り方の端正さと光のバランスの美しさは、質の高い風景写真のような正しさです。
均一に配置された団地に、さっと影を落とすことで生まれる官能。掘骨砕三の描くこの手の光景にも同じような嗜好を感じます。(と思ったが並べるとそうでもないか…)
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