・未熟な成人が、指導者として成長する「クロカン」
「クロカン」では28歳の若手指導者が、高校野球の監督として成長していくという構図がとられている。また、父母会、OB会、学校経営者との力関係にまで広げたドラマを、面白く見せている。この形式は「GIANTKILLING」にも継承されていて、ツジトモは編集者に「クロカン」を読んで勉強するように言われたとか。
- 作者: 三田紀房
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2012/12/07
- メディア: Kindle版
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・サポーター・経営陣も一緒に成長する「GIANTKILLING」
「GIANTKILLING」では、さらにサポーター、経営陣までを描き込んで、登場人物たちの関係性が深まることで、チームとして完成していくという描写をしています。
- 作者: ツジトモ,綱本将也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: Kindle版
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・共同体・関係性が非常に重要な「おおきく振りかぶって」
有名な阿部が三橋の手を握るシーンを、繊細な内面が肉体感覚に裏打ちされたものであると指摘。そして、おお振り世界では努力・友情・勝利がそれぞれ別個の価値として存在し、さらに友情が最も上位にあると。また、女性監督モモカンが、関係性の変化によってチームが出来上がっていく様子を見ることに快感を感じるキャラクターであり、腐女子的な視線の持ち主だと指摘されます。そういや、「ひぐちアサは腐女子か否か」みたいな議論がぽこぽこ沸いてるの見るけど、モモカンの存在を指摘してるのは見たことないです。なぜだろう…。
図解できないので詳細書きませんが、ここでひぐちアサの野球シーンのカメラ位置、パースの特殊さが語られていてこれまた面白かった。「おお振」りは目線の位置が低く、一人ひとりの主観に寄り添った見方をしている。それぞれが離れているけど、お互いを感じあわないと成立しない。それが野球というスポーツであることを、特殊な空間把握が示しているのではという話でした。
- 作者: ひぐちアサ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/11/05
- メディア: Kindle版
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