刑⚡︎鉄(ロベルト吉野と高橋渓太のAC/DCトリビュートバンド)が出るというので久々の六角橋ヤミ市。
六角橋ヤミ市は商店会が地域振興のために始めたお祭り。道幅の狭い商店街の前に机一つの露店やフリマが並びます。
ライブやパフォーマンスはおせんべい屋の中、家具店の跡地などなど、狭い商店街のすきまに、詰め込まれるように作られたステージで行われます。
満員電車内のようになった小さな路地を、人をよけながら歩くのがこのお祭りの楽しみ方。まずは唐揚げ串100円とサワー220円で。
少しお酒が回ってきたところに、古本の販売発見。一箱古本市というイベントから生まれたフリマ形式の古本販売もこのイベントの定番。
今回はスーパーの駐車場も大規模なライブ会場に。一箱古本市だけでなく、横浜音まつりとの共同開催だったそうです。横ではこれまた同時開催の食べくらナイト。このへんの飲食店が集まってブース出してました。とりあえずローストポーク300円をひとつ。
この商店街では、大通りへつながる広めの通路を「ふれあい広場」と呼んでいるのですが、刑⚡︎鉄のライブはそこで。ハードロックもヘビーメタルもピンとこない私には、正直言うと刑⚡︎鉄の音って得意なタイプの音ではないです。
ただ、バイブスの一致した二人がめちゃくちゃ好きな音を全身を使って発するので、観てると「スゲ~ポジティブ~~」と思う。で、3年前に初めて観た時は「なんか二人でヘンなことやってるな~」って感じだったけど、今日はお客さんもめちゃくちゃ盛り上がってて、\ケイター!/\テツヤー!/というコールが自然に出ていて、そのへんの厚みも含めてめっちゃ見応えありました。
真横の餃子専門店の人ふたりがBRAHMANのTシャツ着てたんですけど、「DJかっこいいよ!」って身を乗り出してお店の中の人も呼んで観ていたり、動画を撮っていたりしたのも含めて見れてよかったな。
ヤミ市を運営している石原さんを見つけたので、ごあいさつ。石原さんは六角橋ヤミ市に商店街の薬屋さんとして関わってきた重要な人。今で言うコンセプトデザインを彼が担っています。東南アジアのナイトマーケットの雰囲気を街の祭りで再現したいと思ったそうで、この街の祭りが独特の活気を保ち続けているのはこの方の存在が大きい。
刑⚡︎鉄を呼ぶことになったきっかけは、「あいつらここで観たいんですよ!」って石原さんに直訴した人がいて電話番号を教えたら、ケイタさんから連絡があって出演……という流れだそう。たしかに、刑⚡︎鉄に六角橋似合う……。いい話だ~~。
刑鉄 けいたとてつや pic.twitter.com/eQ9wdNl72q
— カジ (@badukajiiii) October 19, 2019
サンキュー六角橋商店街!
— 刑⚡︎鉄 (@YoshinoMRK) October 20, 2019
昨日も最高のブギーだった。 pic.twitter.com/G8Vq8Lc9yZ
ライブ終わり、再度露店を見回し、本のイベントでちょこちょこお会いするドジブックスさんから大道芸人の本を購入。今日は出演者に合わせたセレクトされてたみたいですね。
豪華な舞台での小野瀬雅生ショウ。MCの地元のおじさん感がキュート。こちらもポジティブな音で、しかもお客さんがすごく自然に盛り上がっていてよかったなあ。六角橋、お客さんの雰囲気もいいんですよね。
「レッツゴーって言ってください。英語じゃなくてカタカナでレッツゴーですよ~」という気取りのなさも場を温めてました。
ちょうど大石始さんのナタリーでの文章が公開されたところで、記事に対する「横浜は音楽の街なんですね」という意味の感想を見たのですが、それを実感するのってこういう瞬間。小野瀬、ロ吉が横浜出身ってのはわかりやすい符号だけど、それだけじゃない。地元のおじさんたちがやってるジャズバンドが妙に慣れてて上手くて、街の広場にマッチしてるところや、お客さんが音に乗るってことを自然に楽しんでるという層の厚み。「音楽の街」とはこういうことかというのを具現化していました。
合間にあちこちで行われるダンスショーを観たり、つみれ汁を食べたり……。いやあ、久々だったけどやっぱりヤミ市いいですね。なんかね、ただ屋台が出るって感じじゃなくて、演者も含めて「普通の商店街の別の顔が出てくる」って感じがあるし、狭いところに人がひしめき合っているのをみんなでやりくりしていく様子がいいんです。ライブは大通りに面しているから、客がはみ出すと交通の邪魔なんですけど、それを整理しつつ成立してる。そういう迷惑かけ合いつつ、行うもんですよね。祭りって。もっとふらっと行くべきだな。