江の島オッパーラ最高!ロケーションでもう100点!!
だからライブが塩だって大丈夫!!!
というわけではないですが、江の島オッパーラでコウテカのクラブツアー初日観てきました。
トップバッターは中目黒solfa以来のmaco marets。開始直後の雑然とした雰囲気の中でちょっと空気作りにくそうでしたが、相変わらず気持ちのいい音と声で好き。
まあ、私もバターチキンカレー食べながら観ていたから雰囲気作りには寄与していませんが……。写真撮り忘れたけどカレー美味しかった。
おやホロのオタクの人は質量が大きいので、オッパーラがぎゅうぎゅうでした。狭い中でダイブ・モッシュが起こり、オタクの上で歌うカナミルさんはともかく、八月ちゃんとか全然見えない。
しかし、それが物足りなく感じないくらいおやホロの歌がうまくなっていてびっくりしました。
おやホロのライブって客の熱気やカナミルのダイブ込みのわちゃわちゃ感も含めての、ある種の危なっかしいエモさや面白さだと思っていたのですが、人の上を泳いでいるのに安定感のある歌声のカナミルと、姿は見えども明るい声はきちんと響く八月ちゃんの歌は、ふたりの姿が見えなくても音楽として満足できるものとして成立してる。
エモ系ロックの印象だったのに、いつの間にかテクノっぽい曲があったりと、引き出しも多くて退屈しない。
オタクのダイブもごちゃごちゃしているけど、波の上をゆっくり流れていくようなところもあって、混沌としてるけどまったりもしてる。フロアも含めてしみじみいい現場でした。
Primula
校庭カメラガールツヴァイのカーテンコールの作曲者・Primulaさんのビートライブ。なぜか体操着に「プリ村」と書いた服装で登場。
オッパーラ自慢のパンケーキを食べながら聴いていましたが、乙女チックな音ですごくよかった。最後の方でセーラー服を身に着けて、手旗信号の振りをやっていました。
CDを買ったところ、どうやら「アイタイキミニ」を表現しているようでした。
パンケーキふわふわでおいしかったです。
校庭カメラガールドライ
ぱちょとんぱさん加入からどんどんアングラディープ感を増してきたコウテカ3。曲もダークな方に振り切っていて、それはそれでメンバーの個性を活かすという意味では完全に正解なんだけど、長尺で見るとちょっと飽きる……。
これ書くとどうしても「昔の曲をやってくれないのが不満」に見えちゃうし、そういう部分がゼロとは言わないけど、まあでも普通に1時間おんなじようなアゲ方だと、気持ちが切れちゃうとその後没入しずらいですよね。この日は最初の30分は楽しかったけど、あとは冷静に見てしまいました。
今作った言葉なんですけど「ラップアイドルはいせーの問題」というのがありまして。
この少し前に行ったlyrical schoolのリリイベ。最初チルめの曲が続いたから、最前付近はともかくオタクがあんま音に乗るとか踊るとかに慣れてなくて、パッと見楽しんでるのかどうかよくわかんない状態だったんですよ。
で、後半に「そりゃ夏だ!」が来たらめっちゃわかりやすく盛り上がってて。tofubeats曲は合いの手入れやすい構造になってるし、そりゃそうだなと。
別にクラブノリが正義ってわけじゃないし、おとなしく観ている人が楽しんでいないわけじゃないと思うのですが、音に乗るという楽しみ方が浸透してないのだという感じがいたしました。ワンマンとかだと多分また違うのでしょうが。
日本語ラップに昔からある話に「メジャー行って歌サビ増やされてなんかふやけた出来になって結局売れなくて終わる」というのがあったと思うんですが、リリスクのメジャーアルバムであるguidebookは割とこれですよね。
メジャーから降りて、がっつりラップミュージックに寄せて、高評価を得ているのが今のリリスクで。でも、やっぱり盛り上がるためには「はいせーの」感がある曲も必要なんだなあというのが先日の実感でした。(そういえば、昔のリリスクはオタクがMIX入れるかどうかでケンカしてたイメージが……)
で、コウテカはLovin flash Da Bagdadの歌詞にあるように昔から「この世界には踊るか踊らないかしかなくて」と繰り返し繰り返し言っているグループ。
だからオタクもめちゃくちゃ踊る。踊るじゃなくてモッシュになってることも多々あるけど、それはともかく。「踊る人が正しい」という価値観を作り上げてきた現場です。
そんなコウテカ3のToronto Lotにおける「星になるの」のシンガロングって発明だと思ってて、控えめに見てオタクめちゃくちゃ楽しそうなんですよ。
この日とか、みんなで円を作って、ピースにした指の先をくっつけて星型を作りながら歌うとかね。この曲は新しい「はいせーの」の正解だし、今のコウテカの武器。
Toronto Lotの星になるので新たな儀式が生まれた#コウテカ3 pic.twitter.com/cD4XhgfKVV
— よはねっち (@back_johane) June 30, 2018
でも、盛り上がってるのはいいことなのだけど、踊らせることに特化した似た構成の曲が続くとやっぱ退屈なわけで……。その前のおやホロが緩急のあるライブしてたから余計にね。「普通のポップス」に寄ると、お金かけてトレーニングしてる人たちとか、自分で作品プロデュースしてる人との違いがむしろ浮き彫りになっちゃうところもあるし。
あと、ギュウ農フェスの時も感じましたがたらちゃんが2人より声小さくて、これは曲調うんぬん抜きで改善してほしいな。
新曲のうち1つはぱちょちゃんの声に合わせた煙たい感じすら漂うドープな曲で、こういうのが増えてくるとまた全体の印象もいい意味で変わってくるのかなとは思うのですが。
ぱちょちゃんはStereo Tokyoで話題になってた頃のイメージを裏切らない、攻撃的なフロア制圧力で、低音で重めのラップがいいです。ちょっと遅れて入ったりできるのも面白いし、必ずしも歌詞が聞き取れる歌唱ではないところも含めて、いろんなラップを聴いている人の歌だと思います。でも、まだまだ音楽としては「この3人の完成形」って出来ではないかな。あと、なんかの曲でたらちゃんが手を上下するヒップホップ風のノリを要求して、「言えよホ―――!!」って言っててなんか面白かった。
そんなわけで私のテンション的にはちょっとシケた感じでライブが終わり。UNITでは仕上がってるといいなあ。
でも、自称ハロプロオタのDDで、カナダツアーでコウテカを観てきゃちちゃんのオタクになったという女性が、今は日本在住という連れの男性と二人で観に来ていたのは感動的でした。