横浜で働いている時に出会った人で、とても尊敬している人がいます。今でも横浜を拠点に活動しているその人に、5年ぶりくらいに会いに行ったら、活動場所に「ルポ川崎」が置いてあって「おっ」と思ったんですよ。
いかにもその本が似合う人だから。
所用あって街の昔話を聞きに行って、いつも通りとても面白い話を教えてもらいました。そのうち、いつのまにかラップの話になって、いつ会っても教えてもらう存在だった私がその人にいろいろ話をすることができたのがとても楽しかった。
「フリースタイルダンジョン見てるよ」「でも、マッチョな世界だよねえ」「FUNIはうちに来たことあるよ。この本の中でもFUNIだけポロシャツで、普通の人っぽいよね」「サイプレス上野って高山さんとやってた? あれは面白かった。それで、サイプレスは覚えた」「いつかサイファーに行ってみるのが目標なんだけど、関内サイファーとか桜木町サイファーとか、2013年くらいで止まってるんだよね。横浜サイファーも今日はやりませんとか」
「FUNIさん、ラップうまいんですよ」「BADHOPはすごいんです」「ワーグナープロジェクトのサ上とロ吉はよかったですね。彼ららしくて」「サイファー続けるの大変ですからね。よかったら私の友人たちがやってるサイファーに来てください……」。
「サイプレス上野はドリームハイツ出身なんです」と話したら、「ドリームハイツは呼ばれて行ったことがある。あそこは面白いところで、ドリームランドの跡地はほんとは別のもの(駐車場だったかな?)になる予定だったのに、地元のおばちゃんが買い取って墓場にしたんだよ」と。
あ、それって
ドリームランドの街で暮らす
ボロボロのスニーカーラップ
汚れることだけが自慢の仲間
でも大丈夫すぐ側は墓場
のあの墓場ですね。
私はその人の街や人に関する考え方にとても影響を受けているので、お互いの会話の中に出てきた人物や風景が交差したことが、とてもうれしかったんですよ。
ART LABO OVAの蔭山ヅルさん、ありがとうございました。