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ホンのつまみぐい

いろんなもののファンをやっている人が、日々のよしなしごとを綴っています。

オタクとラップの馴れ合いの場はどこよりもオンリーワンな下ネタ現場だった Tinpot Maniax vol.2 @月あかり夢てらす

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そういえば、6年くらい前、初めてTwitterでラップの話をした相手はアニオタの男性だったなあと思い出しながら川崎へ。

その時は「ラップとか好きなんですか?意外です」というような私のリプライに「ラップは言葉遊びの要素が強いので、けっこうオタク好きですよ」といった内容の返事があったと記憶している。

「Tinpot Maniax vol.2」は、そんなナード側にいるオタクが開催しているDJタイムあり変則MCバトルありビートライブありのイベント。

自ら「あのOTKとRAPの触れ合いの場がパワーアップして帰ってきた!!今回はゲストDJとお馴染みのDJ陣、独自ルールのMCバトルに加え、タッグマッチもありと盛りだくさん!!」と掲げるちょっと珍しいイベントだ。

オタク×ラップというトピックのほかにもうひとつ挙げるべき特徴は、タイトル通り下ネタラップ大歓迎なところ。

14時からのイベントだったけれど、すでにイベントも6割方を消化した17時頃に会場へ。1on1のMCバトルは、もうベスト4まで消化されたところだった。

このMCバトルは紙に書かれたお題を引き、それをネタにバトルをするというルール。しかし、このお題がひどくてS〇X、うんこ、ケツ、おっぱいという少年の心を忘れなすぎの内容。

S〇Xというテーマに合わせて、元彼とのしょっぱいプレイについての話で押しまくるワッショイサンバさん(この日は黒ワンピで女子っぽかった)と、それを童貞ネタでかわす茶怒さんというひどいバトルがこの日最初に見た試合だった。

その後の試合もいつの間にか性癖披露大会の様相を呈するバトルが続き、よくわからないまま茶怒くんが優勝。とても文字には残せないアンダーグラウンドな熱量の下ネタに爆笑を禁じ得なかった。

DJタイムはガチな日本語ラップセットから「RESPECT晋平太」という晋平太いじりの曲で〆。バトルシーンにおけるプロップスとかよく知らないけど、晋平太はそういうポジションなのか。

お次は2on2バトル!

優勝者はituneカードと主催者作のビートを3つ、そして東京ディズニーリゾートのペアチケットという豪華なプレゼント付き。

さすがにタッグバトルは難しいのか順番にしゃべっていくだけになりがちだけれど、タッグの相方を上げていく戦法を取るチームが多かったので、MCそれぞれの個性が引き立っていくのは面白かった。そして、そのタッグバトルの強みが最大限に活かされた、最後のワッショイサンバ×らいんひきVS遊牧民×樫のバトルはやばかった。

ビール3本開けてきたらしく「オレが最強」を繰り返して大声で叫ぶ遊牧民さんと、バトルの流れからなぜか「私がこの人のママだから」と宣言してしまい、その設定を貫き通して戦い切った樫さん。そして、いろんな意味でテレビじゃ流せない言語を投げつけまくるらいんひきさんとワッショイサンバさんとの、もはや乱闘とも言うべきバトルはどのMCバトルよりファニーだった。

個人的に最もドラマチックだったのは酔っ払い遊牧民さん(男)がいきなりらいんひきさん(男)に抱きついて「大好き~」と言ったところで、ワッショイサンバさん(女)が樫さん(女)に「じゃあ、私は樫さんとディズニーリゾート行く」と言ってすり寄ったら、「お前とは行かない」と返されたところか。もうバトルと言うより即興コントの域。

結局、遊牧民×樫が優勝したのだけど、最後のあいさつで「オレは一緒に行く相手がいない!」と叫んで最後まで場をさらっていた。

最後はオープンマイクでそれぞれの思いを語っていくことに。

詳しい結成やイベント開催までの道のりについては今回は聞く余裕がなかったけれど「河原でのサイファーがこんなイベントになるなんて?いや、オレは信じてたぜ」とか「オレたちはオタクだけど最高にヒップホップだ!」という言葉に歴史を感じた。

しかし、すごい。何がすごいって、みんなちゃんとラップが出来るというのがすごい。そりゃうまい下手はあるんだけど、それにしても現場にいる人間がほとんどプレイヤーなんてなかなかないんじゃないか。参加人数はおそらく30人ちょい。もちろん中にはマイクを持たなかった人もいるけれど、それでもそれぞれがオリジナルなラップを吐きまくる様子は壮観だった。

大学生ラップ選手権は勝つためにきっちりと攻撃的になっていくMCが多かったのだけど、面白かった方が勝ちという価値観の中で言葉を投げつけあっていくと、かっこよさなんて三の次だからその人のキャラクターがぼろぼろ出てくる。もう「言うまでもなく自分が自分」という感じ。見た目や格好も色んな人がいて、顔や表情の面白さからして強かった。

そして、その誰もが爆笑していたというあんな現場なかなかない。人に話せないことばっかりで、ある意味アンダーグラウンドな内輪だからこその空気の濃密さ。

俗に言うヤンキー文脈のラップやヒップホップのイメージとは違ったジャパニーズガラパゴスオタクラップ!

いや、いいものを見せていただきました。年末にまたイベントやるそうなので、気になった方はぜひ。

しかし、主催の子たちを見ていると、フォロワーさんの「年齢的には下なんだけど、実質オレより年上」という言葉を思い出してちょい切ない気分になったりも。みんなしっかりしてるな……!

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なぜか「余っているから」と無料で配られていたクラブDJ百合マンガ。読むべき人に読まれている……!

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バトルビートを選ぶ場面で「BayDream ~from 課外授業~」が流れてあがった。でも、本当にバトルビートとして使われてたら、次に聴く時にあのクソみたいなバトルの数々を思い出すから選ばれなくてよかった……。

晋平太のことはもう「RESPECT晋平太」抜きでは見られないと思う。ごめん……。

↓ここでちょっと視聴できます。

recochoku.jp