ホンのつまみぐい

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amiinA再始動 Wonder Traveller!!! act.4 @WWW/渋谷

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WWWの入り口には手作りの旗がかけられていて、フロアにもトイレにも可愛らしい装飾があって、amiinA主催ライブWonder Traveller!!!は会場から丁寧に世界観を作ろうとするところが本当に推せるし、そこに嫌みのない手作りの暖かさがあってとても好き。

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その凝りようはライブの進行にも及んで、演者が順番に出て行くだけの対バンと違って、Wonder Traveller!!!には司会がいる。

ナガセさんと名乗るその人は、茶色のスーツにネクタイというおおよそアイドル現場らしくない雰囲気でステージの端に立ち、登場するグループを国に見立てながら、ちょっとわざとらしいくらい詩的な言葉で紹介していく。

そのナガセさんは、この日最初の登場で「ようやくここへとたどり着くことが出来ました」と言った。

amiinAamiinaという表記で、山井あみとかわいみいなの二人組だった頃。

かわいみいなちゃんがはっきりとした意思を持って、堂々とamiinaを脱退し、amiちゃんもファンも運営も涙を浮かべながら、しかしはればれとした気持ちでそれを見送ったのは2月13日のことだった。

hontuma4262.hatenablog.com

あれから3ヶ月が経ち、ツイッターでamiちゃんの高校合格などを見守りながら迎えたWonder Traveller!!! act.4!

客席の多くの人間は、新しいamiinAへの期待と緊張を胸に抱えていたはずだ。

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この日のトップバッターは富士山ご当地アイドル3776。3776の井出ちよのちゃんはamiinAの盟友とも呼べる中学生ソロアイドル。

変態プロデューサー石田彰のヘンな曲を自ら振り付け飄々と踊りこなす、不思議な少女。

この日は背後に、富士宮らしき街や富士山の見える畑に佇むちよのちゃんの映像が映し出され、児童向け番組と寺山修司の実験映像を混ぜ込んだような奇妙な空気を醸し出していた。

ちよのちゃんが「富士山を案内する」というていのアルバム「3776を聴かない理由があるとすれば」を再現する前半からMC。

ライブ中のどこかあやしげな雰囲気から一転して、しっかり者の中学生の女の子が飛び出してきた。

amiinAと楽屋一緒だったの!可愛かったよ!ふふ」も、MCを一通り終えた後の大きな拍手を聞いて「わかってるじゃん!やりすぎなくらいがちょうどいいよね!」も健やかで楽しい気持ちに。

その直後に「時空ラブレター〜アフター大噴火の世界」。富士山の噴火で滅びた世界に向けて、ちよのちゃんが語りかける奇妙な歌。

「とうもろこし取った畑 残ってるの?残ってないの?」という、噴火後の未来に何が遺されたかを問い続ける歌詞に合わせ、後ろのVJは灰色に変わる。

日常が過去になってしまったことを強調する演出にドキドキし、少女の姿を見つめると一転して最後の曲では体操のお姉さんみたいにパワフルにオタクを踊らせる曲「A∩B」。

曲の世界観を表現しようとしてる部分と、井出ちよのとして楽しんでる部分のバランスが自然で、楽しいライブだった。

みいなちゃんの脱退ライブとなった「Girl of Wind, Girl of Fire」では、一曲目から生と死そして輪廻を表した「春が来た」がぶっこまれたこともあって、ちよのちゃんに果てしなさにただただ驚いていたけど、この日は門出を祝うかのような快活さが弾けていた。

 

3776を聴かない理由があるとすれば

3776を聴かない理由があるとすれば

 
ラブレター

ラブレター

 

 


【PV】僕だけのハッピーエンド


3776 (みななろ) 2016.03.06「BLACK AND BLUE #2」

お次はMaison book girl。

サクライケンタプロデュースのブクガは、7拍子のクラップに迎えられて登場。

とにかく美少女ぞろいなので、「目があってほしい!」という欲が湧く。吉野朔実内田善美の描く女の子のような華やかさと危うさがある。個人的には井上唯さんの昔の女優のような不敵な笑みの美しさに釘付けだった。

ブクガは振り付けがとてもシンプルだから身体の動かし方にメンバーの個性が出ているのが面白い。

指をしならす様が女の子らしい矢川葵ちゃん。
弾くような動きの井上さん。
わりと所作が力強い和田輪さん。
ふわっとした動きが子供っぽいコショージメグミ

身体の線がはっきり出るベージュの衣装もそれぞれの動きの個性を際立たせていた。

葵ちゃんの上気した頰が官能的。マイカットに和田さんと葵ちゃんがオイオイと合いの手を入れるところがあるのだけど、その声の危うい可愛らしさには身がよじれる。この二人を選んだあたり、さすが変態サクライケンタという感じ。葵ちゃんは一番少女らしさを残した人なのに、もっとも官能的なのがとても不思議で魅力的。

音響のよいwwwなので、lost AGEでは低音がズンと迫ってきて足元を脅かすような感覚に囚われた。1999年的な世界の終わりの雰囲気を思い出し、なぜか懐かしい気持ちに。

 

summer continue

summer continue

 
bath room

bath room

 

 


Maison book girl / lost AGE / MV


maison book girl / snow irony / MV

L.E.D

この日のワンダートラベラーにはインストゥメンタルバンドが2組登場。

L.E.Dはサキソフォン、ツインドラム、ギター、キーボードと、それぞれ違った音色を持った楽器がお互いの音を引っ張りあっていくようなバンド。

のびのびとしたメロディーなのに、いい意味で強い緊張感を感じさせるところがカッコよかった。

特に、ツインドラムがお互いの音を聴きながら熱量をあげていく部分はハードでハッピーで気分良かった。

 

in motion

in motion

 
GAIA DANCE

GAIA DANCE

 
elementum

elementum

 


L.E.D. - 20160503 WonderTraveller!!! act.4

 

一時間の休憩中のフロアで次を待っていると、フロアに963のふたりが現れる。

963は二人組のラップアイドルで、清楚な制服とテンションの高いふたりのギャップが印象的。

私のいた位置からはふたりの姿は見えなかったけど、「ヒャーー!!360度に人がいる〜〜」という明るい叫び声は相変わらずの可愛さで笑ってしまった。


963(くるみ)『夢?幻?ドロップス』

 

 

963のふたりがはけてから、ナガセさんの「何やら少女がふたり迷い込んだようですが……」という小芝居から、いつの間にかコオロギの声が聞こえ始める。

「音に身をゆだねましょう」という言葉から、あらかじめ決められた恋人たちへが登場。

L.E.Dの緊張感の綱引きみたいな音に比べると、胎動と言ってもいいストレートで明るい音が会場に満ちる。

テルミンまで登場する音数の多いバンドだけど、気持ちのいい音をお互いが見極めながらポトポト適切な場所に落としていく感じ。

ハモニカが巻き起こす疾走感に上がり、最後は照明も相まってはちゃめちゃに盛り上がる。

曲と曲の合間に「アイドル見に来たけど男の子も楽しいよ〜〜」とぶっこんでたオタクの声にメンバーが笑っていた。

 

after dance/before sunrise
 
CALLING

CALLING

 

 


あらかじめ決められた恋人たちへ 「翌日」 PV


あらかじめ決められた恋人たちへ - 前日 @ 頂2014

校庭カメラガールツヴァイ

あら恋後で最高に暖まった会場でスタート。

いろいろあって4人→6人→5人→4人の体制変更を経て、4人になってから2回目のライブ。

この日は新曲を3曲投入に、「TOKYO Terror」「Post office Crusher」「Last Glasgow」と踊らせる曲を突っ込む攻めのセトリ。

新曲「La Summer Planetes」のポップさから、女の子の不安を透明感のある音で彩る「Hampty Taxi」に落とされるところが気持ちよかった。しゅがしゅららちゃんのロングラップからうぉーうぉーとぅーみーちゃん、ののるるれめるちゃんにつなぐマイクリレーが最高。

「Hampty Taxi」はこれぞコウテカ!という感じ。ダンスミュージック&ラップにリリカルな歌詞という根本は抑えながら、バラエティーがある楽曲が本当に好きだ。

その後の「Post office Crusher」から「Last Glasgow」での会場のぐしゃぐしゃ具合アガって前に突っ込んだら、自分も含めた最前のオタクたちが「メモリーズラスター
ここで歌ったこと覚えてるよ 未来が明るくても」と最初のフレーズを口ずさんでいたのが熱かった。

でも、最後の方で興奮しすぎたのか、メンバーの歌がズレていってしまって、ちょっと笑ってしまった。

 

 


校庭カメラガール/Last Glasgow【2015.12.13】


校庭カメラガール/TOKYO Terror【2015.12.13】

アイドルネッサンス

清楚な空気のメンバーがカバー曲だけをやるというイレギュラーなアイドルグループ。

90年代ポップスから感じるみんなのうた感としっかりした挨拶が、逆に独特の学芸会っぽさを感じさせるのが不思議。

みんなしっかり歌やダンスの指導を受けていて安定感がある。

でも、だからこそ個性が際立たない部分があってちょっと難しいな……、なんて思っていたら2000年代発表のロック調ラスト2曲「Music Lovers」「ガリレオのショーケース」でいきなりメンバーそれぞれがパッと開放的になって、「なるほどロックすごい!」となぜか感動。

メンバーも2000年代の音の方が身体に馴染んでいる感じ。

おでこ出しポニーテールの子がちょっと色っぽくて可愛いなと思ったら、帰りに配られたチラシで最年少の百岡古宵ちゃんと知って驚く。

 

アワー・ソングス

アワー・ソングス

 

 


〜1.3@秋葉原〜【「Music Lovers」ライブ映像】アイドルネッサンス


〜3.20@広島〜【「PTA〜光のネットワーク〜」ライブ映像】アイドルネッサンス

すばらしいactが続き、満を持してのamiinA

初めて聴く音が鳴り響き、ステージにはふたりの女の子が。新曲「Atlas」から始まり、もうひとつの新曲「Legacy」へ。

ロングヘアにオン眉の素朴な柔らかさの女の子を連れてステージに立ったamiちゃんは、可愛いだけじゃなくて美しい表情をしていて、その透明感にスッと吸い込まれた。

「Legacy」のサビのユニゾンが最高にかっこいい。女の子ふたりとは思えない、透明で細いのに芯のある力強さ。

amiちゃんの隣で踊る女の子は、朗らかに笑い続けていて、そのふわふわした空気と確かな存在感に目を見開いてしまう。

2曲続けての新曲披露の後、amiちゃんのMCへ。

「みんな、隣、気になりますよね!」というamiちゃん。

「人参が嫌いで、おいなりさんが好きで、でももう飽きちゃったmiyuでーす!」

そして、「miyuは人生初ライブです」という言葉にどよめく会場。

あまりに堂々として自然な佇まいにてっきりどこかでステージ経験を積んでいたのかと思ったら……。

そして、「miyuamiinAに入りたいと思ったきっかけの曲」という言葉に導かれてDropが始まる。

miinaちゃんとのステージの時とはまた少し違った、お姉さんぽい表情を見せながら踊るamiちゃんと、満員のwwwというシチュエーションにひるまずに笑うmiyuちゃん。

最後は「みなさんと一緒に歌いたかった」というMCからのcanvasに、Signalというつなぎ。

7曲40分の中にはamiちゃんがMCで「つらいこともたくさん会ったけど……」とこぼし、涙を見せたくないがために思わず後ろを向いてしまいオタクが「がんばれー!」「大丈夫!」と声をかける場面も。

しかし、その辛さがちゃんとステージ上の地力になっていて、そのしなやかさと強度に思わずこちらも涙してしまった。

アンコールがなかったのは少し残念だったけれど、amiinAというチームの描く理想の未来への一歩を新たに見送ったような気分だった。

Wonder Traveller!!! act.4、この日から、また新しい旅が始まる。

Canvas/○△□

Canvas/○△□

 
Drop/RunBlue

Drop/RunBlue

 
1☆2☆3☆

1☆2☆3☆

 


amiina/Drop 【第三回 甘噛みモーニングコール】(2015年3月15日)

 

 


amiina『Canvas』Live ver.


amiina『signal』-WonderTraveller!!! act.3

 

 

 

 

 

 

 

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ところで、物販中に発生したというちよのちゃんのお祝いは観られなくて残念!

 


ちぃちゃんハッピーバースデー2016