ホンのつまみぐい

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永遠の少女マンガ〜名物編集長が語る少女マンガ史〜「マンガ家と語ろう1」ゲスト:成田美名子

恥ずかしながら成田さんの作品読んだことがないので…。
そのため今回はメモもかなりざっくりです。いい話だけど、きちんと聞き取れなかったのでばっさり割愛したところも。前回に引き続き、話半分、割り引いて読んでいただければ。

前回の講座の記録はこっちです。

登壇者は小長井信昌さん、着物姿の成田美名子さん、白泉社で成田さんを担当している編集者の方の計3名。

花よりも花の如く (1) (花とゆめCOMICS)エイリアン通り(ストリート) (第1巻) (白泉社文庫)Cipher (第1巻) (白泉社文庫)NATURAL (第1巻) (白泉社文庫)



◆デビューしたのはうっかりだった


(デビュー作『一星へどうぞ』の扉が映し出される)

小長井 『LaLa』の創刊号にはベテランの作家さんがたくさん描いてくださいましたが、新人が必要だと思っていた。『花とゆめ』の投稿作を見て、絵もうまいし、キャラクターもすばらしいので、ぜひ描いていただきたいと思い、連載をお願いしたのです。

編集 なぜ白泉社に投稿しようと思ったのでしょうか。

成田 カラーが描きたかったんです。『LaLa』はカラー口絵が多かった。でも、当時は賞がなかったので『花とゆめ』に応募した。結果的にそれをみて小長井さんが引っ張ってくださった。

小長井 青森の自宅へ直接おじゃまして、お願いしました。漫研の友達がたくさんいて、楽しそうにマンガを描いてましたね。

成田 当時、三原(順)先生に会いにいかれる途中で寄ってくださったんですよね。在学中にデビューしたので、学校へ行きながら原稿を描いていました。自宅に帰って原稿を描いて、二時間だけ寝て学校へという生活をしていましたね。

小長井 キャラクターがすばらしいと思った。新人はベテランの作品に似ていることが多いのですが。

成田 私も似ているといわれましたよ

小長井 そう?ぼくはどこかにありそうだけど、ほかにないキャラクターだと思った。男性がいい。「何百人に一人だ」と思った。そこで青森にすっ飛んだら、友達みんなで楽しくマンガを書いていました。

成田 私、当時よくわからずに扉絵にタイトルを自分で描いてしまったんですよ。

小長井 でも、これがいいよね。デザインセンスがある。

成田 デザイン学校にいくつもりだったので、デビューしたのはうっかりなんですよ。

小長井 うっかりでよかったよね(笑)。ご家族の方が協力的だったように見受けました。

成田 私、母の前で「このマンガのここがだめ」ってよく言っていたらしく、「文句言ってるなら自分で描けば」と言われたのがきっかけで描き始めたんです。

高校の進路相談で、母が担任の先生の言葉にかちんときて「あの子は漫画家になるからいいんです」と言ったらしくて。結果的に予言になりましたけど。

小長井 いいお母さんだよね。そのころやっと、マンガ家が職業になるって認められてきたんです。最初はマンガ家という仕事を皆がよく知らないから、作家のお父さんに「嫁入り前の娘を漫談家にするつもりか」なんてつめよられたり。

成田 うちが理解があったのは、叔父の成田亨(造形作家・ウルトラマンのデザイナーとして有名)が成功していたからも大きいと思います。先人が成功していたから、許してもらえたのでは。

青森県立美術館にはウルトラの部屋がありますので、ぜひいらしてください(笑)。

小長井 お父さんも芸術に強かったんですよね。

成田 理科の先生だったんですが、書道をやっていました。


◆人は1日、花は1週間-美しいカラー原画ができるまで


編集 だいたい一日どういうスケジュールでお仕事をされているのでしょうか。

成田 仕事をしているとだんだん時間がずれこんで、寝不足になったりしますが、だいたいふつうの生活ですね。洗濯をしたり、みなさんとそう変わらないと思います。今日は少し寝不足です。

小長井 白泉社一筋でやってくれて助かりました。少女マンガは男性と違って一社でやる人が多い。手塚さんなんかは10社くらい書いていましたから、どこへ行くにもお目付けがついてくる。

女性の場合は、体力という理由もあるでしょうが、自分の意志を曲げることがあまりできない。だからこそ、慣れた編集がいいというのもあるでしょう。男性の方がその辺は柔軟ですね。プロダクション形式で書いている方もいる。女性はそういう風に商品としてぽろぽろ書けない部分がある。

成田 男性の作家さんには、自分で絵を描かれない方もいるそうですね。下書きはするけどペン入れは別の方とか。

小長井 今、少女週刊誌というのはありませんね。ぼくは月刊でも週刊でもいい作品さえ描いてくださればいいと思う。

成田 『花とゆめ』(月2回刊)だったらここまで続けられなかったと思います。

編集 読者の方も、少女マンガの方が作家さんを意識して買ってくださることが多いですね。

はじめは学園マンガを書かれていましたが、徐々にアメリカが舞台のものがでてきます。アメリカを舞台にしたきっかけは。

成田 覚えてないんですよ。でも、いとこがアメリカにいたので、身近に感じていた部分はありますね。
それから、東海岸より西海岸の方が、たくさん物語が生まれそうな気がして、西海岸にしたのは覚えています。

(『エイリアン通り』の連載が始まった号の『LaLa』の表紙が写される)

小長井 坂田靖子さんとか、『LaLa』らしいメンバーの人が入ってきましたね。『日出処天子』が始まっていたり。

(カラーページが写される)

成田 こういう(バックの星空のこと?)の、どう描くのかっていわれるんですけど、PCのスタンプなんかと違って全部ひとつひとつ点でのせていくんですよ。能の衣装とか、それだけで1日終わることがあります。ほんとに職人の仕事です。

小長井 成田さんが出てきたときは、カラーの美しさにベテランの先生もびっくりしていましたね。「どの絵の具を使ってるのかしら」なんて言われて。僕の目は正しかったなんて思って(笑)。

成田 不器用なんですよ。この傘のしずくもどう描いているか聞かれました。でも、ただ淡々と描いていくだけなんですよ。実際に霧をふいてそのしずくを観察したり。そのうちカメラを覚えて、資料写真がどんどんたまっていきましたね。

小長井 きれいでしょう。やっぱり他の人とちょっと違ったんだよね。ベテランのまねをする人が多いんだけど、そうじゃなくて。読者が魅了されましたね。

成田 キャラクターを別々に描いて切り取って、レイアウトしたり。デザインをやりたいと思っていたのですが、結果的に同じようなことをやらせていただけて幸福だったのかなと。

編集 『NATURAL』で急に日本に戻り、『花よりも花の如く』で伝統芸能を描かれていますが、急に変わったきっかけがあるとうかがっていますが。

成田 もともといとこがアメリカにいて、母もバタくさい人だったですが、父は書をやっていましたし、祖母も●(聞き取れず)だったんです。

実は白泉社への持ち込みの時に、能を見に行ってる。だからずっと好きだったんです。『エイリアン通り』の時も、日本人のキャラには着物を着せていますし。空手や柔道をやっているキャラを出している。

ある時アメリカの空港で『宗教民族学への招待』を読んでいて、やっぱり日本はおもしろいと思って、『NATURAL』から神主さんを出しちゃったんですね。で、「私、やっぱり着物描くの好きだわ」と思っちゃって。

宗教民俗学への招待 (丸善ライブラリー)

宗教民俗学への招待 (丸善ライブラリー)

小長井 成田さんの外国が他の人と違うのはね。それまでの作家は、アメリカ映画で見た少女をそのまま描いてたんですよ。西谷先生とか。でも、なんとなく日本の少女っぽいところがあった。でも、成田さんはぜんぜん違って細部まで調べて描いていた。

成田 それはやっぱり向こうに親戚がいたことが大きいですね。いろいろ送ってくれるんですよ。牛乳パックとか巨大な日用品とか。

編集 マンガのために着物を着ていた時期がおありとか。

成田 それは18歳くらいの頃に、着物を自分できてないと書けないと思って。冬はちょうど寒いしと思って着物を着ていたことがありました。

小長井 日本をテーマにしたものが出てきたの、最初は弓道ですかね。

成田 『NATURAL』の中に1回、ずっと着物を着流しで着ている回があって、それが楽しくて仕方なかったです。でも、男物の着物はさすがにわからないので、おじいちゃんの着物をひっぱりだしてアシスタントに着てもらって写真を撮ったりします。

編集 『花よりも花の如く』の話ですが、上京してさいしょに見たのが葵能だとか。

成田 田舎だからテレビしか接点がないんですけど、いろいろ伝統芸能を見た中で、一番好きだったのが能でした。『NATURAL』に少し能について描いたんですけど、それをきっかけに観世麻紀さんにお手紙をいただいて、それが『花よりも花の如く』につながって。

編集 伝統芸能の装束を描かれるのは大変だと思います。

(『花よりも花の如く』の一巻表紙のカラーが写される)
花よりも花の如く (1) (花とゆめCOMICS)
成田 1巻の表紙。これは楽な方です。このときはまだリキテックスとカラーインクです。これ(比較的最近描かれた、林檎を口にしているカラー)は日本画の画法で描いていますね。

編集 こんなにお上手なのに、まだ絵を習いにいかれてるんですよね。

成田 以前、原画展をやった時に、見ている方が装束の部分を指して「これどうやって描いてるのかしら」と聞いたら、横の方が「これはPCで貼ってるんでしょ」と言われてガーンときて。でも、今みなさんPCでとてもすごい絵を描いてますよね。私が今から新たにやっても普通のものにしかなりませんから、それより日本画を勉強しようかなと。

(植物とたわむれる登場人物のカラーが次々に写される)

成田 これは大変でした…。

(しだれ桜の間から顔を出す主人公。コミックス3巻表紙)
花よりも花の如く (3) (花とゆめCOMICS (2743))
編集 何日くらいかかりました?

成田 人は1日、花は1週間くらいですね。でも、下絵にもっとかかってます。人の後ろのに隠れる部分でも、花はちゃんとつながっていますから、それを描いていくのが大変でしたね。


◆不思議なネームは高校時代から


編集 アイデアはわりと偶然生まれてくる感じでしょうか?

成田 そうなんですよ…。すみません。あまり先の展開を考えていなくて。

編集 でも、調べてらっしゃるから話がきちんとつながるんですよね。

成田 編集さんは連載の先がわからないと不安じゃないですか?

編集 不安です。

成田 すみません、今回はちゃんと考えてますので。

編集 それは朗報です(笑)。

成田 でも、なんとかつながるんですよね。偶然、「えっ、そうだったの」ということがあるので、それをお話に組み入れて描いてます。「呼ばれてるのかな」と思うこともありますし、「アンテナ張ってるからなのかな」とも思いますが、もう少しうまく話を考えられるようになりたいですね。

編集 今度は実際のネームや画材を持ってきていただきました。せりふとモノローグが順番に描いてある。かなり独特なネームだと思うのですが。

(原稿用紙に4〜5段の横線があり、その間にシナリオ式にせりふが書かれている。一部、状況も書かれている)

成田 こういう人、ほかにいます?

編集 私は知らないですね。

成田 授業中に描いてましたから、絵が描いてあっちゃいけない。ここで大ゴマを入れるとか、設計図みたいに描いていく。このやり方で続けているのですが、編集さんはわかりづらくて大変ですね。この後にネーム(せりふ)は切って原稿の上に貼ってしまうんですよ。

編集 これは下絵の状態のコピーですね。『花よりも花の如く』は舞台が特殊なので、アシスタントさんもよく取材に協力してくださいますね。

成田 能楽堂といってもすぐには描けないので、最初の頃はよく皆で見に行きましたね。

編集 ではモノクロ原稿の画材を。

(ペン先、筆、ホワイトなどが写る)

成田 書類をめくったりするときに使うすべり止め。これはすごく大事ですね。だんだん手が乾燥してしまうので、すべりどめをつけて紙をさわる。これを使うと原稿用紙を回しながら描けます。下絵3日、ペンが1日くらいですね。

能になってから、下絵の段階ですごく下調べが必要になってきたんですよ。「この装束どうなってるっけ」と調べながら描くから、すごく時間がかかる。

編集 では次は最近使っている日本画の画材を。

成田 画材をすべて持ってくるときりがないので。昔はコンプレッサーなんかも持っていたんですけど。胡粉も持ってこようかなと思いましたが、こぼれたらどうしようと思ってやめました(笑)。

日本画の絵の具は独特の美しさがあるので、『花よりも花の如く』はこれで描いていこうと思っています。

もうちょっと日本画っぽい書き方もしたいんですけど、どうしても人間のキャラクターとなじまないので、今までのやり方になってしまうんです。でも、いずれ何かの機会に冒険してみたいですね。

(能を書いた日本画が写される)

小長井 これは松野先生という日本画専門の方ですね。能の本というか、謡の本があるんだよね。お能の舞台に必ず松の絵がありますね。あれを描いたのがこの方のお父さんなんです。この方も若くしてなくなられました。能の絵ばかり描いていた方です。

成田 紙は和紙ですか?

小長井 だろうね。100号くらい巨大な紙を使ってます。絵の具も違って、岩絵の具というのを使っている。

成田 小長井さんは日本画の先輩なんですよ。わからないことがあると、時々教わってます。私もたまに岩絵の具を使ってますね。

小長井 顔料の差は最近なくなってきたね。西洋我は油絵が主流だったけど、最近は西洋画の人も岩絵の具を使う。

(謡の教本が写される)

成田 この絵(能の道具や様子を描いた小さな挿絵)を見てください。シンプルな線ですが、ほんとうに能というのはこの絵の通りなんですね。これが描きたいのですけど…。

小長井 成田さんは謡やるの?

成田 いえ、特定の先生につくといろいろ大変と言われて。あとは、私がおかしなことを書くと、先生の迷惑になるので、そういうのもあるのかなと。

編集 いろいろな方に取材されていますね。


◆質問コーナー


Q アイデアはどのような状況で生まれてきますか?

成田 これわかるといいんですけどね〜。テーマは最初はないんですよ。主人公がいて、彼の生き方を私が記述しているだけという感じで。いろいろなことが起こるので、それを描いてるうちにまとまっていくという感じです。

編集 役者をずっと描いているとおしゃったことがありますね。

成田 美内さんがおっしゃってたんですが、マンガを描くことと演じることはよく似ているとおもうんですね。漫画家は監督に近いと思うんですが、こういう状況になったときに、このキャラはどう動くかと。だから舞台に立ってる気持ちですよ。この気持ちを表すのにどう描けばいいかと。芝居とマンガはとても近いです。

Q 昔から『LaLa』を読んでいる方からの質問だと思うのですが、今と昔でギャップを感じることがありますか?

成田 これは、私より編集さんに。 

小長井 これ、読んだ方が年とったからギャップを感じるのか、雑誌が変わったのか両方あると思うんだけど…。ギャップというのはどうしても出てくると思うんですけどね。わかんないね。

編集 『メロディ』の方が昔の『LaLa』に近いですね。作家も昔の『LaLa』の方が描いてくださって。

小長井 『メロディ』を作ったときに、多少実験的なものを乗せていくと。少女誌では『メロディ』にそういうものを載せていくと。今はそっちが映画になったりドラマになったりね。世の中も変わってきたのかもしれませんね。昔みたいにストレートなものが受けなくなってきたのか。

成田 昔に比べると、読者さんがちょっと前に貼った伏線をくみ取ってくれないことが増えたような気がするんです。ちょっとつっこんだことを描くと、丁寧にせりふで説明してあげないと理解してもらえなかったりする。『メロディ』は今までと変わらず描けるんですが。

編集 そうですね、少し丁寧にと言うことはお願いしています。

小長井 読み込んでるわけじゃないけど、今の『LaLa』は昔に比べると、他の雑誌との差がなくなってきましたね。編集に奮起してもらえないと。変わったマンガ、変わったマンガって考えすぎてるんでしょうね。評論家の人もそういうのをほめそやすようなところがある。もっとおもしろいもの、おもしろいものでいいと思うんですけど。

別冊マーガレット』の『君に届け』とか、面白いものは出てきてると思うんですよね。編集にはもっとがんばってもらいたいと思います。

編集 精進しますっ。

Q 小長井さんへ、マンガの編集になりたいと思ったきっかけを教えていただけますか?

小長井 うーん、よく意味がわからないけど。

成田 マンガ家は目指されてたんですか?

小長井 いや、それはぜんぜんない。ただ、編集が好きだったからね、当時もひどい就職難だったから。当時は学習誌が花形で『おもしろブック』を希望する人が少なかったからそっちに行ったんです。でも、『おもしろブック』がつぶれちゃって。それで『りぼん』に行ったり。流れものなんですよ。

Q 原画の保存はどうされているのでしょうか?

成田 原稿の保存ですが、日に当てないように箱に入れて乾燥したところに入れる。それだけですね。活版はもういいやって思っちゃうんですが、カラーはそらないように丁寧に入れておきますね。それでも退色してしまうこともありますが。

Q 今の中学生や高校生の漫画家を目指している方に会われたら、どういう言葉をかけますか?

成田 自分を振り返ってもそうですが、学生の頃は自分の周辺だけで世界が小さいんですよ。だから、学生の頃は禁止されていてもバイトをやったり、世界を広げなくてはいけない。

Q 成田さんから見た小長井さんのことを教えてください。

小長井 そのころは直接担当じゃなかったんですよね。もう、いろいろ見る立場(編集長)になってしまって。

成田 私がデビューした頃は編集長でしたから。

小長井 成田さんを見つけられたのは編集長の腕ですけどね(笑)。日本のマンガのためによかったです。

Q 『CIPHER』について質問です。作品を描きながらキャラクターの人生をおいながらテーマを考えるとおっしゃってましたが、確かに『CIPHER』は途中から『エデンの東』に重なるような話になります。テーマはどうやって生まれてきたのでしょうか?

成田 そのころの私に聞きたいです。でも、当時『エデンの東』のような海外ドラマがやっていて。途中で●●(すみません、聞き取れず)が死ぬって言うのは決まってたように思うんですよ。ふたりの葛藤を描こうと思っていたので。

ただ、最後のシーンだけは決まっていました。自由の女神で「もっといいところを見つけたぞ」というのだけは自分の中で決まっていて。『花よりも花の如く』も考えずに描いていますが、最後のシーンだけは決まっているんですよ。

Q ひとつの職業を長く続けるのが難しい時代になっていますが、お二人がひとつの職業をずっと続けていくにあたって大切にしていることをお聞きしたいのですが。

小長井 それはね、クビにならないこと。たとえば雑誌を点々に渡り歩く人と、ひとつの雑誌をずっとやる人と。いろいろあるんですよね。出版社もいろいろあるし。

成田 私はほかのことができないので。目先のことをやっているうちにきてしまったという感じですね。

Q 今駆け出しの編集者なのですが、編集者にかけてもらってよかった言葉など。

成田 言葉というより、話に詰まって二人で頭を悩ませたことがあって、「この話を登場人物が聞いてしまったら、こう行動するだろうから話がつながらない」ということがあって、編集さんとずっと頭を悩ませていたときに「聞いたけど、行動できなかった」という話にすればいいんじゃないかという話になったんです。たしかに、実際人間、話を聞いたけど、物語のようにうまくできないことはあって、そういうことに気がついて会話や話がより自然な方向に作れるようになったことがあります。

◆参考リンク
art drops インタビュー 2009 vol.1 成田美名子さん/漫画家 ―前編― ―後編―

the能ドットコム:ESSAY「わたしと能」:成田美名子