ホンのつまみぐい

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代官山蔦屋書店はおしゃれなヴィレッジヴァンガードだった

古い雑誌が読めるラウンジとか、ソフト化されていない作品をオンデマンドでDVD化してくれるシステムとか、ほんとうに豊かでありがたいなーと思いつつ、現段階では「金のかかったヴィレッジ・ヴァンガード」というのが一番実感に近いような…。

かつて書店員だった友人が「行ったことないけど、そのサービスだけ聞いてると、素人が考えたいい本屋って感じだな」と身もふたもない言い方をしていたけど、たしかにそういうサービスって初期投資の問題だから「本屋」のプロでなくても考えつくアイデアではありますなー。

とはいえ、棚をじっくり見てこなかったので、じゃあ「本屋」としてどうかっていうのはまだよくわからないんですが。なんせ出来て間もないし。

蔵書数も多いし、近くにあったら通うと思います。

その一方で、「いい本しか置いてない空間って脆弱だな」って思いました。
普段まったく買わないけど、それでもマッドマックスみたいな下衆い本ないと逆に「文化」って感じがしない……。うーん、私、松丸本舗のときも同じようなこと書いてたな……。
文化の上澄みを楽しむために整理された場所であるということに、自覚的な使い方をしたいものですね。

あと、ホスピタリティで心の底から賞賛したいのは「トイレの手洗いの水がぬるま湯だった」ことです。寒かったからうれしかった。さすがって感じですね。

<追記>
棚じっくり見てきました。
この店だからこそいきいきとしてる本もたくさんある一方で、児童書コーナーにおしゃれヴィンテージ洋書はあるのに図鑑のたぐいがないことなどが気になってしまいました。でも、それはそれでわりきって考えるべきなんでしょう。

出版業界に入る前、大学生の頃だったら大好きな店だったと思います。