「もっとも大切なのは、欲望だね。撮る本人は、そのとき、その瞬間に抱えている欲望。それを持ってないと、見ることすら出来ないから」
著者の仲本剛が森山に同行してその際に発した言葉を拾い集めるという構成。
ある程度彼のことを知っている人にとっては「ああ、こういうこと言いそう」という内容だけど、その分はじめて森山大道の作品に触れるような読者にはいいのかも。新書だし。
技術的なことはほぼノータッチなのだけど、一節だけ印象に残った部分。
「商店街を撮るときは必ず往復すること。僕は必ずそうしている。それは、往きと帰りでは、だいたい光線が逆になるから。見えてくる物が違うんだよ、同じ道でも」
なるほど真似しよう。
ちなみに206p中150p近くが森山の写真で構成されているので文字量は少ないです。
- 作者: 森山大道,仲本剛
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/08/17
- メディア: 新書
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