美術・展示
www.kawasaki-museum.jp 激しかった……。 アルツハイマーの母親・男代さんを撮ったシリーズ「アートママ」や、パンを被って街を歩く「パン人間」は見たことがあったのだけど、それ以外の作品はほぼ初めて観た。 中でも目を引いたのは膨大な量のドローイングだ…
山口晃の原画の淡い色味と配置の妙。そして突き刺してこないくらいの悪意のまぶし方。デカいことやってるのに大げさじゃないし、冷徹なほど洗練されているのにとぼけていて、いつまでも観ていられる。 私たちは描かれたものから感情の片鱗を探し、そこからす…
レンズで妖怪を捕えるフランス人が日本に来た。 フランス人写真家のシャルル・フレジェだ。彼は日本列島58箇所で多くの怪物や怪人を撮影し、それらのポートレートを銀座のエルメスギャラリーで展示している。 妖怪の正体は各地の祭事や神事の仮装を撮影した…
駅から最低でも30分近くバスに乗らなくてはいけない横須賀美術館が会場というのに、結構混んでいて、併設のレストランがずっと10〜20人待ち状態だった!今回最大の衝撃。 長新太の原画はいわさきちひろ美術館で見て以来だけど、私の状態があまりよくなく、…
川崎のぼる 〜汗と涙と笑いと〜 展 2015年 8月1日(土)〜10月12日(月・祝) 三鷹市美術ギャラリーすぐれた職人の技に対して芸術という言葉を使いたくなる時が、たまにある。そういう意味で、川崎のぼる展で出会った原画はまさに芸術だった。 川崎のぼるの代表作…
スーパースターという言葉が個人に使われているのを久々に聞きました。 しかも、それが「現代美術作家」についてつけられたものだという。最初に聞いたときはそのミスマッチに驚きました。それが集客のために安いコピーをつけるようなことをしない横浜美術館…
本展はトムス・エンタテインメントのアニメ制作50周年を記念し、同社制作によるスポコンの原点と称される『巨人の星』、女子バレーボールを描いた傑作『アタックNo.1』、人間ドラマとテニスを融合させた華麗なる名作『エースをねらえ!』、ボクシングの凄惨な…
楽園のカンヴァス (新潮文庫)作者: 原田マハ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/06/27メディア: 文庫この商品を含むブログ (36件) を見る 幻のコレクター、ジョセフ・バイラーはいまだ公になっていないアンリ・ルソーの作品を手にしている。しかし、それが…
総特集 三原順 少女マンガ界のはみだしっ子作者: 三原順出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/04/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る 「過剰なまでに饒舌」というのが三原順と、その読者に対する第一印象だった。 まだ作品を直に読…
数年ぶりに思い出したうどんの記憶がある。 飲み会で、メディア論の先生から「3月12日はじまりのごはんーいつ、どこで、なにたべた?ー」というプロジェクトを聞いた時のことだ。 せんだいメディアテーク発のこのプロジェクトは、2011年3月12日、「震災を迎…
横浜市民ギャラリーでヒサクニヒコと久正人の親子トークイベント。 展示作品の紹介、両名の作品紹介、対談という構成。 ヒサクニヒコさんが展示作品である一コママンガをひとつひとつ丁寧に紹介してくださるが、富永一郎、鈴木義司らの作品はそれぞれ現代的…
行ってきました最終日! 一昨年の今頃は梶原一騎の話しかしないbotみたいだったのに今年は意識低い! ジョーを軸に、同世代の音楽や芸能など、さまざまな表現について紹介するという展示でした。 展示は4つに分かれており、最初の部屋はマンガとアニメの紹介…
本展覧会は、江戸時代の浮世絵から、近代の日本画や油彩画、そして現代美術まで、さまざまなかたちで表現された「妖怪」を通して、日本人の世界観の変遷をたどろうとするものです。 横須賀美術館 鳥山石燕から始まって、絵双紙、浮世絵の紹介から展示スター…
横浜美術館 横浜美術館 4月13日〜6月16日 九州7県全部も怪しいのに東南アジア諸国のことなど知るはずがなかった……。恥ずかしながらどの国がどの言語を使っているかもきちんと把握していない。 そんな無知の影響で、かえって何もかもが新鮮で楽しめた面と、よ…
井上ひさしの作品は高校生の頃に熱心に読んだ。どの作品も対象のことをとても丁寧に調べていて、言葉の中には過剰なまでの情報が詰め込まれていた。しかし、間に挟まる笑いを楽しみながら読んでいくと、闊達に作品の中を動き回っていた人物たちは、多くの場…
キャパ その青春 (文春文庫)作者: リチャード・ウィーラン,沢木耕太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/03/12メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (12件) を見るキャパ その戦い (文春文庫)作者: リチャード・ウィーラン,沢木…
更新しそびれているうちにまとまった感想を描く気分じゃなくなってしまったので、行った直後のメモをそのまま。 私は大友克洋詳しい人じゃないので、認識を改めてっていう感じの感動が強かった。一番驚いたのは、「AKIRA」(未読)の原画に手塚治虫遺伝子を…
都市から郊外へ―1930年代の東京 世田谷文学館 2012年2月11日〜4月8日 郊外という言葉にファスト風土的なものをイメージして見に行ったらむかしの田園調布あたりのことだった…。 まあ、それはそれとして。 1923年代の関東大震災によって、都市部から郊外への…
ホンマタカシの仕事でいちばん有名なのって「東京の子供」なのかな。 子供を撮ってるのにぜんぜんかわいくない。大人の考える枠組みからはずれた、異質な他者として児童を撮った写真集。あれがわかりやすくかっこよくて好きだった。写真の持つ観察の力のよう…