ホンのつまみぐい

誤字脱字・事実誤認遠慮なくご指摘ください。

性差(ジェンダー)の日本史@国立歴史民俗博物館

性差の日本史という表題ではあったが、実質「女性差別の日本史」。しかしもうだいぶ中身を忘れてしまったな。図録読み直そう。 この背骨と肉付けに至るまでにどれだけの学習と艱難辛苦があったのだろうかと思うと身震いするものがあった。 同行してくれたKさ…

2月に読んだ本、マンガ

女子をこじらせて 作者:雨宮まみ 発売日: 2013/06/26 メディア: Kindle版 ストリップが好きな女性から「女性の身体でいると自分の体をジャッジされることが多すぎて嫌になるけれど、ストリップ劇場は礼節をもって身体を見る場所だから安心できる」という話を…

10年経っても滅びない痛みについて「女子をこじらせて」雨宮まみ

この本を評価したり分析したりすることは、雨宮まみという女性の人生を切り刻んでしまうことではないか。そんな風に思えてうまく言葉が出ない。 雨宮は徹底的に過去の自分を恥じている。そして、その「恥ずかしい自分」の輪郭をわかりやすく掘り出し、形にし…

1月に読んだ本・マンガ

NHK 100分 de 名著 ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年 12月 [雑誌] (NHKテキスト) 発売日: 2020/11/25 メディア: Kindle版 パンチライン満載の本。最後を「自由とは何か」で〆るのに、岸政彦の思想を感じた。 NHK 100分 de 名著 カ…

遠景・雀・復活 色川武大短篇集

遠景・雀・復活 色川武大短篇集 (講談社文芸文庫) 作者:色川武大 発売日: 2019/02/22 メディア: Kindle版 Kindleunlimitedで見つけた色川武大短編集に、発達障害の少年の悲しみを描いた「走る少年」という物語を見つけ、思わずはっとした。発達障害のうまく…

12月に読んだ本・マンガ

AV女優ちゃん1 作者:峰 なゆか 発売日: 2020/12/19 メディア: Kindle版 AVについて女子が知っておくべきすべてのこと 作者:澁谷 果歩 発売日: 2020/09/17 メディア: Kindle版 ストリップの踊り子にはAV女優出身の人も多いので、どのような労働条件で働い…

2020年は病気について書かれたものをよく読んでいた

年明けの最初の記憶はキツめの捻挫だった。 階段は右足をかばいながらそろそろと降り、傘を杖代わりにしながら歩いた。もうすっかりよくなったが、一時的なものでこんなにつらいのだから、足の悪い人には親切にしなければとつくづく思った。電車の席はすぐ譲…

ひたすらいたたまれない気分になった「邪宗まんが道」松永豊和

邪宗まんが道(1) 作者:松永豊和 発売日: 2020/12/09 メディア: Kindle版 邪宗まんが道(2) 作者:松永豊和 発売日: 2020/12/09 メディア: Kindle版 邪宗まんが道(3) 作者:松永豊和 発売日: 2020/12/09 メディア: Kindle版 邪宗まんが道(4) 作者:松…

11月に読んだ本・マンガ

同人誌作って売ってたのもあって忙しく、何を読んだのかよく覚えていない。さすがにもう少し読んだ気もするけど……。同人誌は「今読まないと一生読まん」と思ってすぐ読んだ。 推しにまつわるエッセイは、推すことの捉え方の違いを感じてピンとこなかったけど…

土地の言葉で話す

「面白いスタンプに出会えないか」とぼんやりLINEのストアを回遊することがあるのだが、この間方言スタンプというものがあることに気が付いた。 両親の故郷の山形で検索すると、何十個もの方言スタンプが出てくる。しかも、それらは庄内弁、村山地方、置賜地…

Zoomgals - GALS feat.大門弥生 (YAYOI DAIMON)に感じるひっかかり

www.youtube.com 曲もリリックもとても魅力的なんだけど、MVも含めたトータルの仕上がりが何となくひっかかる。 田島ハルコやValkneeが提唱する「精神の上でギャルを目指す」という姿勢はもともとあまりピンときていなかった。自分にとって「ギャル」が身近…

ヴィンテージアロハシャツの魅力@茅ヶ崎市美術館

俳人の松本てふこさんを誘って茅ヶ崎まで。駅から美術館に行くまでの道がひなびた風俗街でちょっと驚いた。 なんで「茅ヶ崎の美術館でアロハシャツを」と思ったら、茅ヶ崎市×ホノルル市・郡 姉妹都市締結5周年記念だったらしい。展示規模は小さいけれど、日…

ショーン・タンの世界展

「アライバル」で知ったショーン・タン。 「アライバル」は東日本大震災直後に大ヒットしたサイレント絵本。一人の男性が移民として別の国(星?)を訪れ、生活していく様子を描く。当時からお気に入りの絵本だったけど、故郷から離れて暮らす人々の物語を、…

10月に読んだ本・マンガ

放課後ていぼう日誌 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス) 作者:小坂泰之 発売日: 2017/10/20 メディア: Kindle版 放課後ていぼう日誌 2 (ヤングチャンピオン烈コミックス) 作者:小坂泰之 発売日: 2018/03/19 メディア: Kindle版 放課後ていぼう日誌 3 (ヤ…

9月に読んだ本・マンガ

社労士試験の勉強を始めてから、合間にマンガばっかり読んでいる。そして、今更安野モヨコを読み直してうめいている。10月は小説含めてもっと書籍を読みたい。 女の園の星(1)【電子限定特典付】 (FEEL COMICS swing) 作者:和山やま 発売日: 2020/07/08 メ…

国分寺の早春書店→新宿で快楽亭ブラック★牧瀬茜・栗鳥巣☆当方名人会

備忘録的に。新宿の快楽亭ブラックさんのイベントで久々東京に。ついでに国分寺の早春書店さんへ。 これは途中で買ったファンフル洋菓子店のたぬきケーキ。頭はバタークリームで体はスポンジケーキのチョコケーキ。素朴なお味。 コメカさんにごあいさつ。雑…

8月に読んだ本・マンガ

comic-days.com ネットでめちゃくちゃバズった作品。完全に共感ベースで読んでいたので、世間の人が「イヤな女」だというのがよくわからなかった。おろかではあるけど、この程度のおろかさってみんな持ってない? いや、友人に「無神経」って言われた私だか…

7月に読んだ本・マンガ

感想を書く余裕がないので、書皮だけ…。今月は匿名掲示板を見てしまったせいで本が読めなかった。あほすぎる。 純情クレイジーフルーツ(前編) 作者:松苗あけみ 発売日: 2018/12/07 メディア: Kindle版 純情クレイジーフルーツ(後編) 作者:松苗あけみ 発…

6月に読んだ本・マンガ

マンガParkが「花とゆめ」と「LaLa」の作品を期間限定無料配信しており、おかげで白泉社のマンガをたくさん読んだので感想を。 読み切れなかった作品もあった。「彼方から」は世界観にうまく入り込めず。「花咲ける青少年」は、「強い人間が啖呵を切るとみん…

古い人たちの話

映画の配給・制作に加え、映画館の運営を行うアップリンクの代表・浅井隆がパワハラで告発された。 www.oricon.co.jp 彼がかつて寺山修司主催の劇団「天井桟敷」の舞台監督だったと聞いて、連鎖的に井上洋介の個展で聞いた話を思い出した。 ギャラリーには井…

5月に読んだ本・マンガ

メタモルフォーゼの縁側(1) (カドカワデジタルコミックス) 作者:鶴谷 香央理 発売日: 2018/05/08 メディア: Kindle版 メタモルフォーゼの縁側(2) (カドカワデジタルコミックス) 作者:鶴谷 香央理 発売日: 2018/11/08 メディア: Kindle版 メタモルフォーゼの…

昭和の終わりに描かれたムラ社会の有様を2020年に読み返す「天然」(根本敬)

バブルに唾を吐きかける悪意の結晶。そして根本敬版「巨人の星」。それが「天然」だ。 舞台は1950年代の東北の架空の村。主人公の村田藤吉は、ムラ社会の中で小作人の息子としていじめぬかれる。天才的な野球の才能を持つが、それを発揮することができない悲…

劇場アニメ「若おかみは小学生」ダメでした

若おかみは小学生! 発売日: 2019/03/15 メディア: Prime Video 劇場版 若おかみは小学生!DVDスタンダード・エディション 発売日: 2019/03/29 メディア: DVD 若おかみは小学生!(1) 花の湯温泉ストーリー (講談社青い鳥文庫) 作者:令丈ヒロ子 発売日: 20…

4月に読んだ本・マンガ

野中モモの「ZINE」 小さなわたしのメディアを作る (シリーズ・日常術) 作者:モモ, 野中 発売日: 2020/03/26 メディア: 単行本 野中モモさんがZINEについてさまざまな角度で語る本。 ご自身とZINEの話。制作者へのインタビュー。海外のZINEの状況などが掲載…

3月に読んだ本・マンガ

気持ちが落ちていてぜんっぜん本を読んでいない……。なんかひたすら樹村みのりを読み返していた記憶。 アトンの娘 1巻 作者:里中 満智子 発売日: 2015/12/07 メディア: Kindle版 アトンの娘 2巻 作者:里中 満智子 発売日: 2015/12/07 メディア: Kindle版 アト…

2月に読んだ本・マンガ

海辺のカイン (MiMiKC) 作者:樹村 みのり 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1981/05/15 メディア: コミック メルカリで買って20年ぶりくらいに読んだ。20年前は図書館で。今も書庫出納すればあるんだろうなあ。前は展子に心を寄せていたけど、今回は「佐野さ…

脇の甘い本だが、結果的に出版業界のしょうもなさを可視化している「私は本屋が好きでした」永江朗

私は本屋が好きでした──あふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏 作者:永江朗 発売日: 2019/11/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) 私はヘイト本に限らず、ニセ医学系の本などを売り続ける出版業界にはっきり批判的だ。出版業界の言い訳は「お客さんが…

1月に読んだ本・マンガ

黒い家 (角川ホラー文庫) 作者:貴志 祐介 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1998/12/10 メディア: 文庫 「サイコパス」という概念を「社会を脅かす怪物」として丁寧に解説するくだり、精神疾患への誤解を深めること間違いなしで険しい。ホラーだし、そもそ…

興味深いが首肯できない箇所も多い本「娼婦たちは見た イラク、ネパール、中国、韓国」(八木澤高明)

ネパール、イラク、中国、韓国の娼婦たちに話を聞くルポルタージュ。「娼婦たちの見た戦場」という題の単行本の新書化。戦争や貧困にさらされ、結果的に娼婦という選択肢しか選べなかった女性を中心に取材している。 イラクにおけるロマの娼婦。中国の戸籍な…

文学フリマで、一億円稼ぐホストから「失恋ホスト」を買った話

文学フリマ行ったらホストがいた。 文学フリマは「文芸同人誌のコミケ」のようなものなので、基本的にはブースも書き手も客も地味だ。というか、輪郭が薄い。 そんな中、ホストの人たちがいるブースだけは水彩画の中にマジックインキで線を引いたようにくっ…