ホンのつまみぐい

いろんなもののファンをやっている人が、日々のよしなしごとを綴っています。

マンガ

没後20年展「三原順復活祭」

総特集 三原順 少女マンガ界のはみだしっ子作者: 三原順出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2015/04/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見る 「過剰なまでに饒舌」というのが三原順と、その読者に対する第一印象だった。 まだ作品を直に読…

え「永遠」

商業BLにほとんど関心を示さないので友人に「Iさんは腐女子じゃないんですよね?」と言われたことがある。 商業BLはともかく、二次創作では同人誌を買い漁ったり、pixivを皿のように見つめたりした実績もあるのだが。萌えツボがニッチだから、あんまり萌え話…

横浜市民ギャラリーにてヒサクニヒコ×久正人・親子対談

横浜市民ギャラリーでヒサクニヒコと久正人の親子トークイベント。 展示作品の紹介、両名の作品紹介、対談という構成。 ヒサクニヒコさんが展示作品である一コママンガをひとつひとつ丁寧に紹介してくださるが、富永一郎、鈴木義司らの作品はそれぞれ現代的…

石井あゆみ短編集

石井あゆみ短編集 (ゲッサン少年サンデーコミックス)作者: 石井あゆみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/07/11メディア: コミックこの商品を含むブログ (2件) を見る アニメ的な絵柄が目立つ少年サンデー系列で、石井あゆみさんのような素朴な画風の人が…

練馬区立美術館「あしたのジョー、の時代展」

行ってきました最終日! 一昨年の今頃は梶原一騎の話しかしないbotみたいだったのに今年は意識低い! ジョーを軸に、同世代の音楽や芸能など、さまざまな表現について紹介するという展示でした。 展示は4つに分かれており、最初の部屋はマンガとアニメの紹介…

「コドモのコドモ」

コドモのコドモ (1) (ACTION COMICS)作者: さそうあきら出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2005/01/28メディア: コミック購入: 5人 クリック: 171回この商品を含むブログ (65件) を見るコドモのコドモ (2) (ACTION COMICS)作者: さそうあきら出版社/メーカー: …

沙村広明「春風のスネグラチカ」

春風のスネグラチカ (F COMICS)作者: 沙村広明出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2014/07/10メディア: コミックこの商品を含むブログ (23件) を見る どうしたんだ、沙村広明。 そして、お前もか、沙村広明。そんな「春風のスネグラチカ」。 舞台は帝政ロシア…

まとめサイトスケールのフィクションはもう嫌なんだ

最近の「げんしけん二代目」。見るたびに「2ちゃんのまとめサイトにありそう」な展開を繰り広げていて、読んでいるととてもつらい。毎度きちんと読んでいるわけではなく、喫茶店のラックに入っている時や、弟がきまぐれにアフタヌーンを購入した時だけ読むと…

うめ「東京トイボックス」・「大東京トイボックス」

こんな私にも営業部員だった時があった。 そして、私は勝手な勘違いをしていたために、営業部員としては無能だった。 その、勘違いというのは「コミュ力」を「人と仲良くなる力」だと思っていたことだ。 飲み会で隣の席の人とすぐLINEidが交換できるとか、営…

いがらしゆみこ「キャンディ・キャンディ」

横浜へそまがりで念願のキャンディ♡キャンディを読んだ。 家なき子、あしながおじさん、小公女、ポリアンナなどにつめこまれたどんでん返し&運命のなんとか&健気な女の子要素をすべてぶちこんだ展開が最高だった。 原作の水木杏子は、「ふーことユーレイ」…

物語に対する覚書

●あまりにもいろいろなことが起きて過ぎていくから、その「こと」に意味を持たせたり、理解したりしたくて、人は「物語を作る」のだということを最近は考えています。物語として固形化することで、人に説明できるようになるし、あとで思い出してその瞬間を確…

永遠の少女マンガ〜名物編集長が語る少女マンガ史〜第3回ゲスト美内すずえ&笹生那実

ツイッターで流しっぱなしでこっちで紹介していなかった。 永遠の少女マンガ〜名物編集長が語る少女マンガ史〜第3回ゲスト美内すずえ&笹生那実 今回のレポは画像をお借りしたかったので「NAVERまとめ」を使ってみましたが、がちゃがちゃして見づらいですね…

「はじめちゃんが一番!」

はじめちゃんが一番! (1) (小学館文庫)作者: 渡辺多恵子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2001/10メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (10件) を見る あいどるあいどるうるさかったせいか友達が無言で送ってくれました。 ありがとうございます…

恋は正しくない「つなぐと星座になるように」雁須磨子

同居人の大事なフィギュアを小金のために売っぱらったり、自分のことが好きな女の子に、借金をかぶせて逃げるって言語道断なのに、そんな男・憲章をいつまでも好きな瑠加の気持ちが一ミリもわからないよ! でも、私がどう感じようと、物語の中でどれだけ適当…

「海帰線」今敏

新装版 海帰線 (KCデラックス ヤングマガジン)作者: 今敏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/01/21メディア: コミック クリック: 15回この商品を含むブログ (12件) を見る アニメ映画「パプリカ」「東京ゴッドファーザーズ」の監督として名高い今敏が、199…

熊本まんが施設めぐりの旅その3 巨人の星トークショー&サイン会-湯前まんが美術館

トークショーの相手役は熊本の古本屋「キララ文庫」の橋本さん。後で別エントリに書く予定の「熊本まんがミュージアム」プロジェクトの中心メンバーの一人だ。「橋本さん」と親しげに描いたが、このときはキララ文庫のことも「熊本まんがミュージアム」プロ…

「マグロとDS」という「いらないもの」の必然

香川照之の歌舞伎界進出の道のりを描いたドキュメンタリー「父と子」は、父と子の確執を描いた息苦しい内容だった。理不尽な理由で父である三代目市川猿之助に縁を切られた香川は、周囲に快く思われていないも関わらず、息子とともに46歳での歌舞伎俳優デビ…

2012年印象に残ったマンガ

2012年は個人的に不安定な年で、振り返ると若者ががんばってるものばかりにふれていました。アニメで言うと「つり球」で人見知りの少年ユキが、精一杯アルバイトをするところでも泣いたし、「ちはやふる」で生徒たちの敗北後に、先生が「負けと向き合うのは…

永遠の少女マンガ〜名物編集長が語る少女マンガ史〜「マンガ家と語ろう1」ゲスト:成田美名子

恥ずかしながら成田さんの作品読んだことがないので…。 そのため今回はメモもかなりざっくりです。いい話だけど、きちんと聞き取れなかったのでばっさり割愛したところも。前回に引き続き、話半分、割り引いて読んでいただければ。前回の講座の記録はこっち…

永遠の少女マンガ〜名物編集長が語る少女マンガ史〜第1回 「私の編集者人生」

マンガ編集者の回想記は少なくありません。 西村繁男の「さらば、わが青春の『少年ジャンプ』」、宮原照夫の「実録!少年マガジン名作漫画編集奮闘記」、内田勝の「『奇』の発想―みんな『少年マガジン』が教えてくれた」、あるいは手塚治虫の担当編集者にイン…

熊本まんが施設めぐりの旅その2 巨人の星原画展-湯前まんが美術館

原画展はカラー原稿の部屋とモノクロ原稿の部屋にわかれていた。カラーは連載時の表紙に使用されたものと、近年スポーツ新聞などに寄稿したもの。それにKCスペシャルのために書き下ろされた各キャラクターのイラスト。モノクロ原稿は第1回の原稿と最終回の原…

不毛な話を書いておく

最近の一部のジョジョファンとかワンピースファンの、いかにもソーシャルな感じが苦手なんだけど、あれたぶん「物語は個人に寄り添うものであるから、その解釈の形は人の寄り添い方の数だけ存在する」というのを否定するようなふるまい方を彼らがするからだ…

窓のむこう

最近ツイッターから流れ込んでくる情報が重たくなってきて、こっそり非公開リストを作ったら、登録したアカウントが3つだけになった。そのうち1つはbot。以前ツイッターを立食パーティーにたとえた人がいたが、こうなると仕事の行き帰りの喫茶店で、窓のむこ…

熊本まんが施設めぐりの旅その1 巨人の星原画展&サイン会-湯前まんが美術館

湯前まで行けば川崎のぼるに会えるという情報が飛び込んできたのは、たしか5月頃だったと思う。 ふと「巨人の星」でツイッター検索したところ、「湯前まんが美術館」の中の人による個展の情報がひっかかったのだ。原画展は6月30日から8月31日まで。8月5日に…

映画「愛と誠」

梶原一騎の作品はだいたい主人公が呪いにかかる。矢吹丈は戦いという呪いに、星飛雄馬は父という呪いに取り憑かれてしまったので、どちらの物語も後半は主人公が呪いといかに向き合うかが描かれている。わりと健全な精神の持ち主の伊達直人も、「より多くの…

巨人の星原画展が6月30日から開催 ただし熊本で☆

巨人の星原画展が湯前まんが美術館で開催 サイン会、トークショーも な、なんだってー!! 湯前ってどこ? 熊本でした! 行くのに半日かかるそうです! こ…これは…何を質に入れればいいのかしら…。 ツイッターのフォロワーさんに前日開館予定の北九州マンガ…

「ああ、玉杯に花うけて」を青空文庫で読了

なんで佐藤紅録なんか読んでるのって、そりゃあ、かの少年マガジン編集者宮原照夫が梶原一騎を「少年マガジンの佐藤紅録になってくれ」ってくどいたっていうあの逸話を聞いたからですよ、はい。 さて、「ああ、玉杯に花うけて」は、誇り高き貧乏人と、人身卑…

大友克洋GENGA展感想

更新しそびれているうちにまとまった感想を描く気分じゃなくなってしまったので、行った直後のメモをそのまま。 私は大友克洋詳しい人じゃないので、認識を改めてっていう感じの感動が強かった。一番驚いたのは、「AKIRA」(未読)の原画に手塚治虫遺伝子を…

『増刊ヤングコミック』と青年劇画の世界──70年代の劇画誌ブームを総括する

『増刊ヤングコミック』と青年劇画の世界 ──70年代の劇画誌ブームを総括する劇画狂時代―「ヤングコミック」の神話作者: 岡崎英生出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2002/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (5件) を見る例によ…

「浅間山荘から四十年 当事者が語る連合赤軍」あと梶原一騎作品とその時代についてちょっと

連合赤軍のシンポジウムを聞いての帰りがけ、自分が60〜70年代になんとなく心を引っ張られる理由はなんだろうと思い返していた。最初のきっかけは、おそらく中学生の頃に観た「私が愛したウルトラセブン」だ。父が子どものためにと録画してくれたウルトラシ…