ホンのつまみぐい

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カイ『ペーパー・ダイヤモンド』&SAKA-SAMA『空耳かもしれない』リリースイベント@タワーレコード横浜ビブレ店

 カイちゃんソロ観にタワヨコへ。SAKA-SAMAとの共同リリイベ。

カイ

 本人提案という世界観がとても好き。昭和の終わりから平成の初めごろのヒット曲っぽいので、昭和レトロならぬ平成レトロでしょうか。

 「女ともだち」の歌詞めっちゃいいと思ったら、野宮真貴のカバーなんですね。「女ともだち Night and day 女ともだち A to Z」のところが癖になる。どの曲も、色っぽく歌おうと思えば歌える歌ですが、カイちゃんの童のような歌声との組み合わせが独特の心地よさを生み出しています。

持つべきものは よい友だちですね

イザという時 たよりになりますわ

お互いがお互いを ソンケイしてますから

ケイベツだなんて そんなあなた オ・ホ・ホ・ホ

 あなたのすることでしたら それは もォ

私がたすけるなんて そんな もォ

お互いがお互いの カガミとなりまして

 美しく生きて まいる まいる まいるのです 

女ともだち Night and day

女ともだち A to Z

 ライブ中にヤンキーに指さして笑われたりしていましたが、それにニコニコしながら手を振って答えるカイちゃんにアイドルとしての背骨の太さを感じました。後半SAKA-SAMAの2人が乱入する場面がありましたが、3人ともとてもいい笑顔でした。振りコピ完璧おじさんがいて微笑ましかったです。楽しそう。

ムーンライト・Tokyo

ムーンライト・Tokyo

  • アーティスト:カイ
  • 出版社/メーカー: TRASH-UP!! RECORDS
  • 発売日: 2019/06/12
  • メディア: CD
 
ペーパー・ダイヤモンド

ペーパー・ダイヤモンド

  • アーティスト:カイ
  • 出版社/メーカー: TRASH-UP!! RECORDS
  • 発売日: 2019/12/07
  • メディア: CD
 

 

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SAKA-SAMA

 トラックがおとなしいのに歌が下手なので、声のゆらぎがめっちゃ目立つ。BELLRING少女ハートって特殊な見せ方をしているアイドルだったんだなと改めて。カイちゃんはかぶせだったみたいだけど、SAKA-SAMAはなぜ生歌なんだ……。

 しかし、寿々木ここね&朝倉みずほコンビの楽しそうなダンスと歌は、2人のふんわりした空気もあわせてとても魅力的。

 4人編成だったころは、音源もライブもがしゃがしゃしすぎていて聞き苦しさを感じていたので、穏やかなかわいらしさに気持ちが温まりました。

 カイちゃんも今のSAKA-SAMAも、「少女」というより「女の子」という感じ。中高生くらいの頃、おとなしいグループ内の女友達にノートを見せてもらった時のような。まだ幼い部分の残る女の子の、ちょっとした秘密や感情をわけてもらったようなキュートな世界観。ベルハーやゼアゼアのファンの中には物足りない人もいるかもしれませんが、本人たちの楽しそうな表情を見るとしみじみいいなあと思えました。

空耳かもしれない

空耳かもしれない

  • アーティスト:SAKA-SAMA
  • 出版社/メーカー: TRASH-UP!! RECORDS
  • 発売日: 2019/12/07
  • メディア: CD
 

 

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2020年→

■7時間睡眠を目標とする

電車の中でゆっくり本を読むことができる

睡眠不足による脳のバグが引き起こす過食が抑えられる

体重増加に焦り、無理な筋トレをして疲労を貯める負のループから抜けられる

idecoを始める

■投資について調べる

■家計簿をつける

日常生活の細かな飲み物などは記入がめんどくさすぎるため、月の定額を決めて財布を分ける

娯楽(交通費含む)・美容などの支出を正しく把握する

しかし、コツコツ貯金するより働いてお金を得たほうが効率がいいので、執筆と勉強には力を入れる

■簡単なホームページを作成・運用できるようにする

具体的にはイルミナの紹介ページを作成できるレベルまでは持っていく

■8月の社労士試験に合格する

■今持っている記事のネタをすべて発表・実現できるところに持ち込む(これが一番時間がかかる……)

関内ラーメン横丁唐桃軒で醤油ラーメン+牛バラ

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 関内ラーメン横丁。「ラーメン横丁はどの店も美味しい」と書きましたが、唐桃軒が一番好きかもしれない。なぜなら味が大変シンプルでさっぱりしていて、後味がよいから。

 前回は仕事帰りに醤油ラーメン1杯。汁も残さず食べてしまいましたが、今回連休中の運動不足な体調で食べたらさすがに飲みきれなかった。

 あと、牛バラにさっぱり醤油だと獣の味が強くてあんまり合わないかも。味噌がいいのかな。看板のチャーシューはこの日も美味しかったです。特殊な作り方をしているようにも思えないのだけど、独特の口溶けのよさがあってくせになるんですよね。

山本ルンルン漫画家21周年記念展「LUNLUNHOUR」

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 とってもよかったです。各作品ごとにA3くらいのサイズ書下ろしのイラストがあり、それがすべて素晴らしかった。

 普段のルンルン作品は印刷を前提としているためか、かなりはっきりした色合いでカラーを着色しています。しかし、展示用作品は淡い色やにごりのある色で描かれたものも多く、それが独特の上品さや大人っぽい雰囲気づくりに役立っていました。どれも画として完成度が高く、いくら眺めても時間が足りない感じでしたが、『ミス・ポピーシードのメルヘン横丁』と『オリオン街』の描き下ろしの大人っぽい雰囲気がよかった。黒がべったりした黒ではなく、少し銀の光沢の入るような深みのある黒で、大人っぽいけど柔らかい絵になっていました。でも、明るくやわらかな蛍光ピンクが印象的な、カトゥーンの表紙ようなデザインの『宇宙の白鳥』のイラストも、パワーにあふれていて可愛かったなあ……。

 お客さんの多くは、かつて『マシュマロ通信』のアニメや朝日小学生新聞の連載作品にふれていた子どもたちのようで、感想ノートも独特の熱量を帯びていました。

 同人誌でしか読めない『いとしのフェルナンド』がまたいい話なので、いつか商業単行本として表に出てほしいものです。

 

 

 

 

「人を殺したい」と思ったことがない人ならおもろいんですかね、「JOKER」

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 元旦早々しょうもない映画を観てしまった。

 「JOKER」は端的に言って虐げられ傷ついた人間が加害欲に負けて社会に復讐する話なのだが、あまりに復讐心を軽く扱っていてうんざりした。

 JOKERことアーサーはまず、徹底的に傷つき、虐げられる存在として描かれる。急に笑いだしてしまう持病により他者とうまくコミュニケーションが取れず、貧困の中にありながら、精神疾患を持つ母親を介護している。冒頭でアーサーは閉店セールの看板を掲げながら道端で宣伝をする。彼の仕事はピエロなのだ。しかし、彼はクソガキに看板を盗まれたあげく、ひどいリンチにあう。派遣会社は壊れた看板の代金を請求し、暴行されたアーサーのことを気にかけもしない。アーサーの生は万事この調子だ。

 多くの観客は彼の生に同情するだろう。しかし、同情するというのは相手を下に見るということだ。他者からの同情を身にまとって生きるのは、不運な生をさらにみじめなものにする。

 「JOKER」で描かれる不幸は著しく類型化されている。まるで昔話のような単純さである。もう少しアーサーを映画のための「キャラクター」ではなく、人として描くことはできなかったのか。 これは、あまりにも消費可能な痛みではないか。

 「復讐をしたい」心の奥には「誰かに傷つけられたことによって損なわれたものを回復させたい」という気持ちがある。しかし、この映画は基本的にその怒りや悲しみに対して無頓着だ。「殺したいやつがいる」勢としては、観た人が屈託なく「JOKERは私達の社会が生み出した不幸な存在なのね」とか言ってるのかと思うと、そのことに殺意を覚えざるを得ない。

 ほか、脚本もあまりよいとは思えなかった。最後のアーサーが行うテレビの演説シーンがあんなにわかりやすくてよいのか。そして、そこからのどんでん返しがあの程度でよいのか。黒人女性が常にケア役なのはなんなのだ。

 カタストロフでの画作りも平板で物足りない。「それが彼の妄想の限界だった」という解釈をするのならばありかもしれないが……。でも、妄想と暴力の間を行き来する話なら「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」のほうが、少なくとも美に関しては圧倒的に上だしな。ホアキン・フェニックスはセクシーですごかったけど。あれは「JOKER」の中の圧倒的にオリジナルな美だ。

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 まあ、とはいえ私にこの映画を激推しした弟はめちゃくちゃいいやつなので、もうその手のズレは仕方がないのだろう。しかし、作る側の底の浅さは許しがたいし、批評家連でこれを大層なものとして扱っている人にはなめとんのかという気持ちになる。

追記:弟に感想を伝えたら「え、あれは痛快な終わり方でしょ?」とのこと。シンプルだな!

 

2019-2020

 2019年は精神状態が不安定で、途中からボーカル入りの音楽を積極的に聴くことができなくなった。そのことに関して、特に教訓や自己分析は書かない。しかし、そうなるとヒップホップなんてほぼ無理なので、少し寂しかった。

 唯一聴いていたのが姫乃たま。

 自分が有機体として生きてることに

 僕らはもうちょっとビックリしたほうがいい

 私は常に最新

 常に最新が私

パノラマ街道まっしぐら

パノラマ街道まっしぐら

 

 姫乃さんのnoteの購読も始めた。

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 近頃は周りの友人たちもふんわりと「日本終わってる」という認識で生きていて、その中でどうふるまうかの責任が大きくなってきたと思う。

 そんな中、子育てをしている友人や親族が、皆、混沌とした中で新しい未来をしっかり見ていて、まぶしく映る。

 ここで2020年に向けての教訓などを綴ることはしないが、今年はとにかく自分の内側の欲望に光をあてる努力を続けようと思う。